地域医療政策学講座とは

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医療の発展には医学の進歩があってこそですが、医療を住民や患者のみなさんに届けるためには医学や医療の進歩だけではなく、それを提供する枠組みが構築されていなければなりません。例えば、iPS細胞による再生医療を考えてみましょう。それはさまざまな病気を克服できる可能性を持っていることは誰もが認めるところでしょう。しかし、治療に高額の費用が必要になるのであれば、誰もがその治療を享受することができませんが、わが国では、「国民皆保険、フリーアクセス、低自己負担」という世界に誇る医療制度とともに高額療養費制度などいろいろな助成によって、その再生医療を享受することが可能であると考えられます。
 
その一方で、逼迫する財政事情等を鑑みますと医療費だけに税金や医療保険の資源を投入するわけにはいきません。そこで「医療管理学」という医療とお金のバランスを考える学問が必要となります。その「医療管理学」に関する研究は「医療経済学」というツールを用いて医療を評価検証し、エビデンスを蓄積することが必要です。このエビデンスをもとに、国や県、市町村や社会に提言する学問が「医療政策学」と言え、その対象が地域医療である場合は「地域医療政策学」と云えるでしょう。