平成25年1月26日(土)に出雲キャンパス・医学部看護学科棟において,産学連携センターの主催で「医療・健康福祉領域における研究成果報告・講演会」を開催しました。
 この研究成果報告・講演会では,昨年度に開催した同領域における講演会で提案した異分野の融合研究の成果を報告しました。医療・看護福祉領域での共同研究・開発の推進を目的として企画され,産学官の関係者が県内外から約80名参加しました。
 特別講演では,東京大学大学院医学系研究科の真田弘美教授(健康科学・看護学)が「褥瘡看護学におけるトランスレーションリサーチの実践」(副題:看護学における産学連携)と題して,看護理工学連携など異分野の融合研究の事例を一般の方々にも分かり易く話され,参加者は口々に大変素晴らしい講演だったと絶賛しました。産学連携センターの中村守彦教授が本講演会の開催趣旨を説明し,医療・看護の発祥の地・島根から発信する「医看工連携」の重要性を訴え,これまでの取り組みが「モノづくり連携大賞(特別賞)」(日刊工業新聞社主催)の受賞に繋がったことを紹介しました。続いて,島根大学が進める新しい融合研究の事例として,医学部医学科の小黒浩明講師が「医工連携」,医学部看護学科の竹田裕子助教が「看農連携」,総合理工学研究科の廣冨哲也准教授および同看護学科の宮本まゆみ助教がそれぞれ「看工連携」の研究成果を報告しました。これらの研究成果は既に新聞等により大きく報道され,近い将来に実用化されます。
 さらに講演会場前のピロティーでは,研究に携わった企業の展示説明がありました。研究成果の報告の中で紹介があった薔薇「さ姫」の芳香や離床センサーベッドの実演に,参加者は興味を示しました。引き続き大学会館大食堂において懇親会が,医学部シュルカメラートの歓迎の演奏で始まりました。約50名の参加者は産学官の間で意見交換して交流を深めました。
【開催日時】平成25年1月26日(土)
         14:00~17:00 研究成果報告・講演会
         17:30~19:00 懇親会
【会   場】島根大学医学部(出雲キャンパス)看護学科棟N11講義室
【プログラム】
 14:00~14:10 主催者挨拶 大庭 卓也(島根大学産学連携センター長)
 14:10~14:20 開催趣旨および経緯説明 中村 守彦(島根大学産学連携センター地域医学共同研究部門 専任教授)
 14:20~15:20 特別講演『褥瘡看護学におけるトランスレーションリサーチの実践』
           講師 真田 弘美 氏(東京大学大学院医学系研究科 健康科学・看護学専攻 教授)
                             <休憩>
 (研究成果報告)
 15:25~15:50 医工連携(医学部神経内科・総合理工学研究科情報システム学領域)
          『モーションセンサを用いた神経疾患に起因する不随意運動の計測』
              小黒 浩明(島根大学医学部医学科 講師)
 15:50~16:15 看農連携(医学部看護学科・奥出雲薔薇園)
          『認知症高齢者の入浴ケアにおける「さ姫」ローズ水を用いた芳香療法の有用性』
              竹田 裕子(島根大学医学部看護学科 助教)
 16:15~16:40 看工連携1(医学部看護学科・総合理工学研究科情報システム学領域)
          『高齢者の語りを支援するスマートライフストーリー』
              廣冨 哲也(島根大学総合理工学研究科 准教授)
 16:40~16:55 看工連携2(医学部看護学科・附属病院医療情報部、山陰制御)
          『膀胱内尿量変化とベッド上動作解析を用いた認知症患者に対する転倒予防対策の構築』
              宮本 まゆみ(島根大学医学部看護学科 助教)
 16:55~17:00 閉会挨拶 並河 徹(島根大学産学連携センター地域医学共同研究部門長)
 17:30~19:00 懇親会 
【ともみ工房の展示説明】
【懇親会の様子】
【宮本助教の発表】
【奥出雲薔薇園の展示説明】
【山陰制御の展示説明】
【廣冨准教授の発表】
【竹田助教の発表】
【小黒講師の発表】
【真田弘美教授の特別講演】
【中村教授の開催趣旨説明】
【大庭センター長の挨拶】
島根大学地域未来協創本部 地域医学共同研究部門

「医療・健康福祉領域における研究成果報告・講演会」開催