平成18年度から6年次に実施する15週間の臨床実習のカリキュラムの中で、すべての学生が3週間ずつ県内各地の地域医療病院(診療所を含む)での実習を行うこととし、準備を進めています。実施にあたっては、医学部の教育企画開発室(室長:医学部長)の下に設置されている「地域医療教育検討委員会」が中心となって地域医療病院の教育担当者と連絡を取り、随時、地域ごとに会議をもちながら、実習プログラムの構築をすすめており、専任の助手1名が学務課とともに実務を担当しています。
4年次の地域看護実習の中で、学科の開設当初から3週間の実習を市町村や保健所で小児から高齢者を対象とした地域住民への保健活動を行い、さらに3週間の実習を訪問看護ステーションや老人保健施設・老人福祉施設で、在宅療養者や高齢者への看護、福祉活動の実習を行っています。地域看護学講座の教員と臨地実習委員会が中心となって実習カリキュラムの編成と調整を行い、学務課が実務を担当しています。
また、平成17年度に採択された「
地域医療人育成GP
」においては、病院長が委員長となり、学部長と副病院長が副委員長となった実行委員会が設置され、附属病院の
卒後臨床研修センター
(専任の講師を配置)と教育企画開発室(専任の助手を配置)が連携した実施体制を作って、事務担当者も含めて効率的に運営されています。
本取組を円滑にすすめ、地域での実習を真に意義あるものにするためには、すべての医学科、看護学科の教員が本取組の目標と内容について共通認識をもつ必要があります。本学では、医学・看護学教育ワークショップを、数年前から少なくとも年1回必ず開催しており、平成17年度は、12月と翌年3月に2回にわたって、島根県健康福祉部長や県内の医療機関の担当者にも参加していただき、へき地医療教育に実績のある長崎大学や米国ワシントン大学から講師を迎えて、「島根大学医学部の目指す地域医療教育」「地域医療病院での実習カリキュラム」をテーマとして、医学・看護学教育ワークショップを教育企画開発室と附属病院卒後臨床研修センターの共催で開催したところです。
今後も、教育企画開発室と附属病院の卒後臨床研修センターが連携しながら運営にあたります。
本取組は、学生を大学から地域へ、それも離島や中山間地といったへき地に送り出し、自ら医療や保健福祉活動の現場を体験させるプログラムであることが大きな特徴です。もちろん、教員も地域医療病院や行政機関などを巡回して学生の指導にあたりますが、限られた教員数と時間の中では限界があり、インターネットを効果的に活用することにより、担当の教員がどこにいるかに関わらず、学生がいつでもどこからでも質問や相談ができ、また、教材にもアクセスできます。また、教員から学生への連絡や課題の提示、質問への回答や指導がいつでもどこからでもできるということが大きなメリットです。また、若者が得意とする携帯電話やPHS端末などの移動体通信を活用した小型端末(PDA等)や携帯型パソコンを利用して、大学のサーバにアクセスすることにより、利用範囲が大きく広がる効果が期待できます。
インターネットの環境を利用し、医学科と看護学科の教育システムを融合させることにより、看護学科の教育サイトを医学生が利用するなどにより、在宅療養者や介護者へのケアの視点を学ばせることが可能となり、患者本位の医療の本質を学習する効果をえられるなど、医学と看護学を融合させた全人的医療人の育成を実現できるのです。
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