島根大学医学部 環境予防医学
研究の展望
環境予防医学は、従来の医動物学、衛生学、産業医学などを統合した新しい学問体系で、社会医学の視点から疾病の予防や治療、健康福祉システムの構築に関する研究により、社会に貢献することを使命としている。私は、研究テーマとして地域社会のニーズを重視しながらも、国際的な観点から研究を推進したいと考えている。
国際社会からは開発途上国に対する日本の国際貢献に期待が高まっている。生活習慣病の予防には、健康診断や健康教育などの集団的な対策とともに、個々人の遺伝特性、価値観、生活習慣を勘案した個人的な予防法の開発が望まれる。このため、遺伝と生活習慣の診断を基礎としたテーラーメイド予防法の開発に努力したい。
また、メタボリックシンドロームや糖尿病の予防のために、アジア地域での民族比較研究と介入研究、動物実験によって、身体活動の不足によって明らかになった日本型食生活(炭水化物・魚・野菜の多食)の利点と問題点を明らかにし、現代人に適した健康な食生活を提案したい。魚油やポリフェノールを健康増進に役立てるため、これらの食品機能を解析し、薬剤や機能性食品の開発に力を尽くしたいと考えている。
また、島根県は日本一の高齢化県であり、人口移動の少ない安定した地域社会である。この利点を生かし、行政と地域医療機関の協力を得て、生活習慣病や健康福祉サービスなどを包括した多目的研究コホートの基盤づくりに務めている。
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