大会長挨拶

ご挨拶

 このたび、第16回日本医療情報学会看護学術大会を“平成の大遷宮”出雲大社のお膝元である水の都松江(島根県)で開催することになりました。
 今回のテーマは「次世代へ“つなぐ・結ぶ・情報”」です。
 看護情報学は1980年代に産声を上げ徐々に臨床現場へと歩みを進めてきた。
 病院では、オーダリングから始まり、今や看護記録・教育・管理へと発展を遂げ、病院から地域へ羽ばたいている。もはやパーソナルコンピュータなしでは、あり得ない状況になってきています。医療情報の担当者にも看護職がなくてはならない存在となり、初代から次の担当者へ引き継ぎ、さらに次世代へと発展しています。
 めざましい発展を遂げている様は、今を生きる我々が一番よく知っていることです。
 看護の中で医療情報に係わる人々は、臨床看護・看護管理・医療・情報処理そして患者や地域住民の立場を理解しそれらをつなぎ、結んでゆける力を備えています。これら次世代を担う人々へ情報として伝達すると共に新たな知見を取り入れる技をも伝えていく責務があります。臨床現場とベンダを結ぶことも大切な役割です。医療情報に携わる人々は、表舞台に立ってはいませんが、最先端の裏側でなくてはならない役割を果たしています。近年は、時間の経過と共に蓄えられた大量のデータを分析し表舞台に還元していくという部分も加わってきました。今、我々に課せられた役務は、さらなる発展を遂げることでしょう。
 今、社会が抱える少子高齢化を乗り越える船も医療情報号だと思います。安全に留意し、順風満帆に航海ができればと思います。看護者は、新たな臨床現場の改革を行い、情報を活用し発展させて行くことでしょう。
 本学術大会では、看護と医療情報に関し、多岐にわたる豊かな議論により実り多き2日間となることを祈念しております。

 なお、本大会は、水の都松江での開催です。美しい“宍道湖の夕陽”、松江温泉、玉造温泉、出雲大社、 “日御碕の夕陽”そして世界遺産“石見銀山”や山陰の小京都津和野へ足を伸ばし、山陰の山海の珍味もご堪能下さい。
 心からリフレッシュでき、皆様の思い出に残る学会になることを祈念いたします。

岩田 春子    

(島根大学医学部附属病院)