県内初 脳深部刺激療法(DBS)の実施について【8/1記者会見】

2016年8月5日

 6月17日(金)に実施した島根県初の手術となる脳深部刺激療法(DBS)について、記者会見を行いました。
 今回、本態性振戦により、両手のふるえが悪化し、多剤の長期間による内服でも日常生活に障害を来していた患者さんに対し、右手の振戦へのDBSを施行しました。
 その結果、振戦は消失し、外来でパルス刺激を調整している状況で、症状は改善され、安定しています。
 パーキンソン病、本態性振戦などの運動障害疾患では、手がふるえ、動きが硬くなり、足をひきずる、体が勝手にねじれる等の症状が出て、自分の意思では体の動きを制御できない状態になることがあります。
 この症状の治療の基本は薬物治療ですが、薬物治療が有効でない症例に対し、DBSが10年前より保険適用となりました。
 しかし、島根県ではこの治療を行う施設がなく、県外で治療等を受けていただく状況でした。
 今後は、当院でDBSを提供することが可能となり、県内の皆様に治療を受けていただくことができるようになりました。

 この手術では、コンピューターで手術シミュレーションをした後、王冠のようなフレームを頭にかぶせて固定して電極を留置し、ペースメーカーに似たような刺激発生装置を前胸部に埋め込みます。手術後は、パルス刺激の設定を調整して、患者さんに最適なものにしていきます。
 この手術では、刺激の調節を自分で管理できる利点があり、ふるえや体が硬くなるような症状の消失や内服薬の減量などの効果が期待されます。
 記者会見において、島根県は高齢県でもあり、パーキンソン病などの罹患者数も増えることが予想されることから、神経内科とも連携し、手術を行っていくことや、機能的定位脳手術施設の認定を取得し、県内の機能的脳外科手術のレベルアップに貢献したいこと、また、島根県内でも高度な医療を受けていただけるよう引き続き取り組んでいくことなどが述べられました。

(記者会見の様子)
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向かって左から
秋山 恭彦教授、井川 幹夫病院長、永井 秀政准教授