センター長ご挨拶

病院医学教育センターは、平成20年4月、特殊診療施設の一つとして誕生しました。本センターは、附属病院で提供される医療の質およびすべての病院職員の資質の向上を目指して、病院職員が関与する「病院医学」教育を診療科・部署を越え組織横断的に継続して実践する生涯教育部門です。病院は医師を含めたすべての病院職員で支えられており、病院活動を「病院医学」として位置づけ発展させてゆく必要性が認識されてきました。

そして、同センターは医療従事者の資質向上のために医療従事者のキャリアを管理・統括する役目を果たします。また、大学病院においては限りある医療資源の有効利用が求められていることから、病院で実施される病院活動などの臨床研究を医療経済学的手法によって検証し、他の医療機関や行政にも提示する必要があります。例えば、抗生剤などの薬剤の適性使用の検証、患者のみなさんの人権を保護するに必要な医療倫理教育の推進などで、これら直近の課題に取組んでいます。

以上のような活動には、医療安全や感染対策と同様、地域医療教育研修センター、卒後臨床研修センターなどの関連部門はもちろんのこと、すべての診療科、部門、部署との枠を越えた組織横断的な連携・協力をいただきながら、島根の医療に貢献したいと考えています。

(センター長 廣瀬昌博)