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トップページ > 報道発表 > 2009.05.29

山陰地方で初めて「切らずに治す」肺がん,肝臓がんに対する定位放射線治療開始

(平成21年5月29日:報道発表)

放射線治療科 内田 伸恵

 がんの放射線治療は、照射技術の進歩が目覚ましく、従来に比べ安全で確実な治療が可能となってきています。「定位放射線治療」はその一つで、腫瘍の形に合わせた放射線のビームを多方向からピンポイント的に集中させて照射するものです。当院では平成19年から脳腫瘍に対する定位放射線治療をおこない良好な成績を得ています。今回、体幹部定位放射線治療の施設基準に適合し、「体幹部の定位放射線治療」を開始することになりました。費用は自己負担3割の場合、放射線治療部分が約20万円です。この施設基準に適合するには、専用機器の整備の他、放射線治療の専門医や診療放射線技師、治療機器や治療計画の精度管理を専門とする人(医学物理士等)が常勤するなどの人的整備も必要であり、山陰地方では初めてとなります。
 体幹部の定位放射線治療の対象は5 cm以下の大きさの肺がんや肝臓がんで、3個以内の転移性病巣に対しても治療可能です。日本の複数施設の共同研究では、リンパ節転移のない原発性肺がんに対して、手術切除と遜色ない良好な治療成績を得ています。肝臓がんについても、通常おこなわれるラジオ波焼灼術が手技的に困難な部位にも治療可能です。肺がんや肝臓がんの場合、呼吸などで病巣の位置がずれる可能性があるので、専用装置で呼吸をモニターしながら治療をおこないます。従来の放射線治療では、5-7週間にわたって25回から37回の放射線治療をおこないますが、定位照射では1-2週間・数回の照射で治療が終了します。定位放射線治療は、高齢者や合併症のために手術を受けることができない人にも安全に施行可能です。肺がんや肝臓がんの患者さんに対して「切らずに治す」という新たな治療の選択肢を提供できる定位照射を、今後各診療科と協力して積極的におこなっていく予定です。

呼吸監視システム・肺がんに対する定位放射線治療の計画

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