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新しい取り組み「骨盤底筋体操の試み」

(平成22年1月:最新治療)

泌尿器科 本田 聡・井川 幹夫

 “尿もれ”は骨盤底筋が弱まることで生じます。骨盤底筋は恥骨と尾骨の間にあって、ハンモックのように張った筋肉群です。このハンモック状の筋肉が膀胱や膣・子宮・直腸などを支え、尿道・膣・肛門を締めて、尿失禁や便失禁が起こらないようにしています。
しかしながら、骨盤の中にある臓器の手術を受けた後や、出産や妊娠、老化などを契機に、骨盤底筋は弱まります。それで、この骨盤底筋を鍛えることが、“尿もれ”に有効なわけです。大事なのは日々の訓練の繰り返しですが、実際には「面倒くさい」、「時間がない」、「し忘れた」、「どうせやっても効果がない」、「年をとったのだから仕方ない」などといった理由で、体操を続けられず、“尿もれ”が続いている人がたくさんいます。
「おでかけ3分安心体操」音楽CD そこで我々は、「この体操を音楽に合わせて行えば継続できるのでは! 」と考え、2008年12月よりTakumiVision株式会社が開発した「おでかけ3分安心体操」というタイトルの音楽CDを用いて体操を指導する試みを開始しました。
 これまでに前立腺がんの手術や前立腺肥大症の手術を受けた男性、腹圧性尿失禁の女性に対して指導を行い、体操の施行状況や“尿もれ”の改善の程度、生活の質(QOL)の変化について調べたところ、1か月間の調査で1日平均5.2セットの体操を継続して行うことができており、パッドテストにおいて施行前中央値48 gに対して12週後には3 gへと尿失禁が減少、ストレステストでは評価可能であった5名中2名が12週後に“尿もれ”なしの状態になっていました。また、QOLについてもほとんどの調査項目において改善を認めました。さらに、疾患グループ別にみると、腹圧性尿失禁の女性群において、統計学的有意差をもってパッドテストで尿失禁の減少を認めました。

<パッドテスト> <生活への影響>
パッドテスト:グラフ 生活への影響:グラフ

 当科では、毎週火曜の午後に女性泌尿器科外来を開いております。“尿もれ”にお悩みの方がおられましたら、是非ご相談ください。

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