呼吸器外科


呼吸器外科の診療内容


 当科では肺悪性腫瘍を中心とした胸部(肺・縦隔)疾患に対する手術治療を担当しています。2007年10月より新科長が就任致しましたが、従来と同様に医学的根拠に基づいた世界標準の治療を原則として採用しています。
 一般にひとつの疾患に対しては手術治療や手術以外の方法など複数の治療方法が選択肢として挙げられます。当科では世界の最新情報を提供すると共に、各々の治療方法に対する利点・欠点をわかり易く説明した上で治療方針を決定するという過程を大切にしています。
 また呼吸器内科、放射線科、病理部との緊密な連携のもとに各々の疾患に応じた詳細な治療計画を検討し、専門的立場からその人にとって最良と思われる治療方法を提示しています。
 加えて最新技術・機器の導入により常に最先端で高水準の医療を提供できるよう日夜努めています。


胸腔鏡下手術


  現在、原発性肺癌を含めたほとんどの呼吸器外科疾患に対して積極的に胸腔鏡を導入しています。当科では、基本的には胸壁に設けた3ヶ所の小さな孔を通して胸腔鏡や手術機器を挿入し本手術を施行しています。通常、摘出するものの大きさに応じて上記の傷のいずれか一つを延長しています。例えば原発性肺癌において肺葉切除とリンパ節郭清を施行する場合、約1-2cmの傷2ヶ所と約5-8cm(カードサイズ大)の傷1ヶ所で施行しています。胸腔鏡は径5mmと細径のものを用い、傷の縮小に努めています。

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原発性肺癌


 私達の目指すところは、癌に対する根治性を確保しつつなお且つ手術後の生活の質を高いレベルで保つことのできる治療です。
 原発性肺癌は悪性疾患である以上、根治性を重視することは言うまでもありませんが、これを可能な限り低侵襲にかつ安全に行うよう留意しています。この手段の一つとして前述の胸腔鏡下手術を導入していますが、従来の方法と比較してリンパ節郭清等の切除範囲において遜色なく、根治性を保っていると言えます。
 また中枢型肺癌で肺全摘が考慮される場合でも、気管支形成術や肺動脈形成術を駆使してできるだけこれを回避し、肺機能の温存に努めています。

 

       原発性肺癌1

 

          原発性肺癌2

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転移性肺癌


 肺は他臓器に生じた癌が転移しやすい場所です。肺転移巣を切除することにより生命予後の改善が期待される場合、この切除が検討されます。通常胸腔鏡下手術が採用されます。


肺良性腫瘍・自然気胸・縦隔腫瘍


 これらの疾患は胸腔鏡下手術の良い適応であり、まず最初に本術式が検討されます。

 

          自然気胸

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手術件数


 手術件数は年々増加傾向にあります。特に平成19年度下半期のみの件数は、平成17年度1年間の総数にほぼ匹敵するまでに達しています。

 

      呼吸器外科手術件数の推移


      原発性肺癌手術件数の推移

 

最新治療を目指す研究


 今現在の最良の治療のもっと上を行く医療開発への取り組みは大学に課せられた重要な使命です。当科ではハーバード大学との研究協力体制を構築し、原発性肺癌に対する手術後の再発予防を目指した免疫治療の開発を進めています。手術時に切除した自分のリンパ球を用いた治療のため従来の抗癌剤を用いた方法と比較してはるかに副作用の少ない治療方法であると期待されます。

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