放射線科

放射線科の専門分野


 1)画像診断
 2)Interventional radiology(IVR)
 3)悪性腫瘍の集学的治療

 

診療内容


一般外来診療:他の医療機関より紹介される患者さんあるいは直接来院される患者さんのほぼすべての画像診断(画像診断については下記に記載)を担当しています。画像診断を担当する医師の専門分野は多岐にわたっており、患者さんの疾患の適切かつ迅速な診断を目標に、多くの診断医が臓器別あるいは疾患別に担当しています。近年では、胸部異常影に対する診断を目的として、各種診断装置を用いた迅速な診断を行っています。中でも肺がんなどが疑われる胸部異常陰影に対するCTガイド下生検は肺末梢病変の診断に重要な位置を占めています。また、当科では各種画像装置を用いた治療(IVR)を行っていますが,その前の説明であるインフォームド・コンセントをご本人、ご家族に外来にて行っています。当科外来は画像診断専門医が担当し、患者さんに最小の負担で最大の効果が得られるよう検査、診断を実施しています。また、県内にて行われる胸部検診、腹部検診、乳がん検診の二次検診を行い、悪性腫瘍の早期発見・早期診断を目標としています。

画像診断:X線、CT、MRI、核医学、超音波、透視検査の各種検査結果を放射線専門医が読影レポートとして作成しています。レポートは過去画像(同じ患者さんの)などさまざまな情報を基に作成しています。画像装置は日々進歩しており、それにより診断精度も向上しています。当院では2007年4月より国内で認可されている最高磁場強度3Tを有するMRI装置が導入されました。特に中枢神経系の画像診断においてより高度な診断が可能となりました。例えば脳の立体表示や体積測定、脳代謝物質の測定などがあり、通常では診断の困難な病気に対する診断に役立っています。

 

IVR(interventional radiology)
画像診断装置を基に行う低侵襲的検査あるいは治療のことです。大きく血管内、血管外の治療に分かれます。外来診療の中で紹介したCTガイド下肺生検は血管外のIVRの一つです。画像診断装置の進歩により、精度の高い治療が可能となってきました。血管内治療の代表として悪性腫瘍に対する抗癌剤の動注療法が挙げられます。標的となる病変に血液を送っている動脈をカテーテルにて選択し、抗癌剤を注入します。症例によっては塞栓物質を使用して抗癌剤の効果を高める治療を併用しています。閉塞性動脈硬化症における骨盤部や下肢の動脈狭窄あるいは動脈閉塞に対して経皮的動脈拡張術やステント留置術を行い、下肢の重度虚血による痛みやしびれなどの症状の緩和、機能保持に役立っています。その他、血管内IVRとして腎透析のシャント血管狭窄に対する経皮的血管拡張術、肝切除術前の経皮的門脈塞栓術、抗癌剤動注療法のためのリザーバー留置術、門脈圧亢進症に対するバルーン閉塞下静脈塞栓術、脾機能亢進症に対する部分的脾動脈塞栓術、内視鏡による止血が困難な消化管出血に対する動脈塞栓術、腹部血管の急性塞栓症に対する血栓除去術、下肢静脈血栓に対する血栓溶解術、肺塞栓症に対するIVCフィルター留置術、骨腫瘍術前の動脈塞栓術などがあります。血管外IVRとしてCTや超音波での画像をガイドとして行う臓器生検があります。前述の肺の他に骨、甲状腺、縦隔における生検を行っています。また、縦隔、腹部に生じた膿瘍に対してCTガイド下に行うドレナージもこの範疇に入ります。これらの適応となる疾患に対し迅速に対応し、治療を行っています。保険外診療になりますが、肺ラジオ波による肺悪性腫瘍の治療を行っています。適応は限られていますが、先端医療として注目されています。

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診断領域


MRI (Magnetic Resonance Imaging)
 

 磁気共鳴画像法(じききょうめいがぞうほう、magnetic resonance imaging, MRI)は、核磁気共鳴 (nuclear magnetic resonance, NMR) 現象を利用して生体内の情報を画像化する方法です。
 核磁気共鳴現象とは、磁気を人体に当てると体内にある水素原子核が磁気に共鳴して微弱な電波を発生することをいいます。MRIはその電波を受信して画像を作成します。
 MRIの画像は、CT検査と一見よく似た画像ですが、CT検査では知ることができない多くの情報を得ることができます。MRIは、脳、脊髄、関節、骨盤部でとくにその検査能力を発揮し、病気の早期診断や精密検査として用いられています。また、MRIは造影剤を用いることなく、血管を明瞭に映し出すことができるので、動脈瘤や血管の狭窄などの検出にも有効です。
 MRIは、X線写真やCT検査と違って、X線被曝の心配がありません。現在のMRI装置の多くは 1.5 ~ 3テスラ (1テスラ=10,000ガウス。ピップエレキバンが800ガウス)という高い磁場を使用しておりますが、使用する磁気や電波は、無害で体に感じるものではありません。
 ただし、金属やペースメーカーなどの装置が体内に入っている方はMRIを受けることができない場合があります。

MRI画像1 MRI画像2

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コンピュータ断層画像検査= CT (Computed tomography)

 

 CTとはエックス線管球が体の周りを回転しながらエックス線を発生させ,体内を通過したエックス線は検出器によって検出されます.このとき,体内でのエックス線の吸収の度合をコンピュータ処理することによって,体の中をあたかも輪切りにしたような画像をつくりだすことができます.
 CT装置が開発された当初は1断面を撮影するのに5分もの時間が必要でしたが,現在では0.5-0.75秒の速さで複数の断面を同時に撮影することができるようになりました.
 当院では16列と40列の検出器を搭載した2台のマルチスライスCTがあります.高速な撮影が可能であり,撮影にかかる時間は部位によって多少異なりますがおよそ10-20秒です.胸やお腹の検査では無理のない1回の息止めだけで鮮明な画像を撮影することができます.
 撮影中,CT装置から大きな音が出ることはなく,検査中に痛みや圧迫感を感じることもありません.撮影は寝台が動いている間に行いますので,その間は体を動かさないようにしてください.


造影剤の使用:
検査内容によっては造影剤という薬剤を使用します.これは,CTで得られる画像にコントラストをつけるために用います.造影剤は無色,透明な液体であり,その主な成分はヨード(海藻類に含まれるもの)です.通常,造影剤の投与は100mlほどの量を注入器という機械を使い,腕の静脈内注射によって行われます.注入の際,体が熱く感じますが,撮影後にはなくなりますので心配いりません.ごくまれですが,造影剤の注入後にかゆみ,発疹,吐き気を生じることがあります.検査中は常に患者さんの状態を観察しており,万一,症状が表れたときには適切な処置がとれるようにしております.その際にはご遠慮なくすみやかに検査担当医師・看護師にお知らせください.使用された造影剤は24時間以内にほぼ全量が尿中に排泄されます.造影剤の排泄を促すため,検査後は水分を普段より多めにとるよう心がけてください.

 

※検査に際しての注意点:
  造影を使用する場合には,午前中の検査であれば朝食を,午後の検査であれば昼食を控えていただきます.これは,万一,造影剤の副作用である嘔吐が生じた際に気道への誤嚥を防ぎ適切な処置を行うためです.金属性のものを身につけている場合,撮影の部位によってはあらかじめ外していただく必要がありますのでご協力ください(ヘアピン,義歯,補聴器,エレキバン,金属製のボタン等).次の既往のある方は検査の前に担当医師・看護師に申し出てください.

   ・ 気管支喘息,アレルギー体質の方
   ・ 造影剤を使用したのち,気分不良などの副作用を経験された方
   ・ 肝臓や腎臓に病気がある方
   ・ 妊娠中の方,また,その可能性がある方

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核医学検査= RI (Radio Isotope)
 

 核医学検査は放射性同位元素(Radio Isotope:RI)を用いていることから、『RI検査』と称されたり、得られた画像をシンチグラムと称することから、『シンチ検査』などと呼ばれることもあります。
 核医学検査は人間の体内の様々な臓器、組織における血流・機能・代謝などを調べることを目的としています。核医学検査で体内に投与される放射性医薬品には2つの性質があります。ひとつはある特定の臓器や組織、悪性腫瘍、炎症などに取り込まれやすいという性質、もう一つは体内での放射性医薬品の局在(分布)を身体の外から観察できるようにガンマ線という放射線を放出する性質です。投与された放射性医薬品の臓器や病変への集積程度、そして集積の時間的変化は臓器の機能や、病変の良悪性の判断指標となります。
レントゲンやCT検査が主に臓器や病変の形、大きさを表す形態画像診断法であるのに対して、核医学検査は臓器の機能や、病変(腫瘍や炎症)の重症度、良悪性を表す機能画像診断法であるといえます。
1回の核医学検査で体内に投与できる放射性医薬品の量は被曝との兼ね合いで厳しく制限されているので、体内に投与された微量の放射性医薬品が発する放射線を検出して、きめ細やかな画像を作り出すためには5~30分間の撮影時間を要します。

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血管造影検査= Angiography
 

 動脈あるいは静脈に細い管(カテーテル)を挿入し、ヨード造影剤を注入してX線撮影を行うことをいいます。
放射線科で行う血管造影の適応としては血管自体の病変(狭窄、閉塞、動脈瘤、出血など)と腫瘍性病変(肝臓、膵臓、その他)に分けられます。
血管自体の病変では血管造影が最も決定的な診断情報になります。
また腫瘍では病変の広がりや血流支配を知る目的で行われます。
最近ではX線CTと組み合わせてより詳細な検査を行うこともあります。

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IVR (Interventional Radiology)
 

 放射線診断学の手技を用いた治療により腫瘍や血管病変など全身の幅広い疾患に低侵襲性治療を行っています。
放射線科で行っている腫瘍に対するIVRとしては肝臓癌に対する肝動脈化学塞栓術、転移性肝癌に対する肝動注リザーバー留置術、頭頸部癌・骨盤部悪性腫瘍に対する選択的動注療法などがあります。
血管病変に対するものとしては閉塞性動脈硬化症や腎血管性高血圧に対する血管形成術やステント挿入術、透析シャントの狭窄や閉塞に対する血管形成術や血栓除去術、深部静脈血栓による肺動脈血栓症に対してIVCフィルター留置術、動静脈瘤に対する金属コイルでの塞栓術などの他、消化管出血・喀血・産後出血・外傷による動脈性出血などの止血目的の救急IVRにも随時対応しています。
血管系以外では肺腫瘍に対するラジオ波焼灼術、副甲状腺腫に対する経皮的エタノール注入などを行っています。
また、治療ではありませんがCTや超音波を使用し胸部や腹部その他の腫瘤の良悪性を診断する経皮的針生検も行っています。

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超音波検査= US (Ultrasound Sonography)
 

 人の耳では聞こえないほど高い周波数の音波を使って体の中を調べる検査です。観察をしたい部分にゼリーを塗ってプローブ(探触子)と呼ばれる10cmくらいの機械をあてて超音波を体の中に送り込み,その反射波を検出して画像にします。放射線被曝が無く,痛みもなく極めて安全に行える検査です。
超音波検査でよくわかる臓器は肝臓,胆嚢,脾臓,膵臓,腎臓、前立腺、膀胱などの腹部骨盤臓器,甲状腺,乳房などの表在臓器,血管、心臓などの循環器であり、消化管の診断にも用いられます。

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消化管造影検査

 

 上部消化管造影と下部消化管造影があります。

 

上部消化管造影
 主にバリウムを飲んで咽頭や食道、胃、小腸を観察する検査です。必要によって発泡剤を使用します。検査医が部屋の外からマイクで声をかけて、患者さんにはさまざまな体位をとって頂きます。体の不自由な方の場合には検査医が検査室に入って体位変換を補助しながら検査します。バリウムを飲んだ場合には下剤を飲んでいただきます。検査で使用したバリウムが腸の中で固まってイレウスを起こさないためです。

 

下部消化管造影
 肛門から短いチューブを入れて、その中に主にバリウムと空気を入れて主に直腸、結腸、虫垂を調べます。この検査の前には腸の中をきれいにするために検査食、下剤を飲んでいただきます。固形便が残っていると病変と紛らわしいからです。(以後の部分は現装置が近いうちになくなりそうなので削除)

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