島根大学医学部ワークライフバランス支援室
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医師用マタニティ白衣の研究開発経緯[2011.8.17]

有りそうで、無かった「医師用マタニティ白衣」
2010年秋のこと、本学附属病院の臨床系講座の事務職員の方から支援室に問い合わせがありました。医局の妊娠中のドクターのためにマタニティ白衣を探しているが、ドクター用のコートタイプ白衣(いわゆる診察着)でマタニティ用はどこを探しても見つからない、と。これまで妊娠中の女性医師たちは、お腹が大きくなると普通の白衣の前ボタンをいくつかはずしたままで着たり、男性用の大きなサイズの白衣を着たりしてしのいでいたが、見た目にも機能的にもよくない、何とかならないか、というものでした。

新たな白衣制作へ着手
支援室に寄せられた問い合わせをきっかけにして、「存在しないのなら自分たちで作ろう!」と、製作に協力してくれる白衣メーカーを探して新たに医師用マタニティ白衣を研究開発することにしました。島根大学産学連携センター地域医学共同研究部門」(http://www.med.shimane-u.ac.jp/CMRC/index2.htm)の中村守彦教授の全面的なご協力とご指導により、雲南市(島根県)の大東白衣、広島市の日昇産業とともに共同研究という形で白衣の開発を進めて行くことになりました。この研究開発は島根大学医学部附属病院・病院医学研究費の助成を受けています。

研究用白衣の完成
試作品作りは2011年の春から開始し、これまでにVer.1からVer.6まで製作しました。実際に学内の妊娠中の医師たちに試着を依頼して意見を聞き、その都度修正・調整を繰り返しました(開発プロセスをまとめた写真集はこちらから)。
その結果、8月上旬、ようやく実用化に向けた研究用白衣(Ver.7、Ver.8)が完成し、8月16日に記者発表を行いました(記者発表のようすはこちらから)。
新たに開発した白衣は、妊娠中の急激な体型の変化に応じてウエスト回りを自由に調節でき、妊娠初期から産休直前まで着用できるだけでなく、見た目にはすっきりと美しいフォルムを保つことができるように工夫しています(2011年5月30日島根大学より特許出願中)。生地には、吸湿・速乾・透けにくいなど機能的な面と、シワがよりにくく風合いが美しいなどの外観面の2要素を併せ持つ素材を選択し、白でだけでなく、メディカルスタッフ用に薄いブルーも準備しました。

「マタニティ白衣レンタル制度」を開始予定
当支援室では、実用版コートタイプマタニティ白衣が完成すれば、職種や雇用形態に関わらず島根大学職員・学生の必要な方を対象に、必要な期間レンタルする制度を本格的に始動する予定です。

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