島根大学医学部ワークライフバランス支援室
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平成22年度第2回ワークライフバランス支援室講演会を開催しました。

講演会ポスター
   ↑クリックすると拡大します  


○開催日

平成23年3月4日(金) 18:00〜20:00

○会場
島根大学医学部臨床講義棟1F臨床小講堂

○主催
島根大学医学部附属病院ワークライフバランス支援室

○共催
島根大学男女共同参画推進室


○プログラム
18:00〜 開会挨拶
島根大学医学部附属病院長                          小林 祥泰 先生

ワークライフバランス支援室室長                        
島根大学医学部がん放射線治療教育学教授                 内田 伸恵 先生

18:10〜 「ワークライフバランス支援室の事業紹介」
ワークライフバランス支援室副室長                       
島根大学医学部神経形態学准教授                       津森 登志子 先生

18:30〜 特別講演
「勤務継続のための女性医師支援から戦略的女性医師支援へ」
京都大学医学部附属病院消化管外科医員、
京都大学外科交流センター女性勤務医師対策委員長、
NPO法人「京都の医療を考える若手医師の会」理事長            大越 香江 先生

19:20〜 質疑応答

20:00   閉会


                       講演会の写真     
                                 講演会の様子                               


今年度2回目となるワークライフバランス支援室講演会では、女性医師のみならず医師全体の勤務環境の改善と真の男女共同参画推進の必要性を訴えて積極的に活動しておられる大越香江先生をお迎えし、「勤務継続のための女性医師支援から戦略的女性医師支援へ」という演題で特別講演をお願いいたしました。

大越先生は、医師をめざすきっかけになった高校時代のエピソードや京都大学医学部卒業後消化管外科に入局することになったいきさつに加え、幼い2人のお子さんを抱えながらの外科医としての生活がいかにたいへんか、それでもどのような工夫をして乗り切ろうとしているかなどについて、ユーモアたっぷりと、またひじょうに率直に語っていただきました。

さらに、平成22年度地域医療基盤開発推進研究事業「女性医師のキャリア継続に必要な医師の勤務環境とそれをとりまく医療体制・医学教育・医療文化に関する研究」の一環として実施された京大病院の医師を対象にしたアンケート調査結果(http://www.kumwa.kuhp.kyoto-u.ac.jp/result.html)も紹介され、大学病院で勤務する医師が長時間連続勤務でいかに疲弊しているか、そして、そのような中に勤務可能な時間帯が制限される育児中の女性医師が組み込まれることの難しさも示されました。また、決して満足度の高くない大学病院の就労環境の中で医師のモチベーションを支えているのは、多様な症例に出会って勉強する機会が豊富なこと、学会参加や論文執筆などアカデミックな活動が多くできることなどに加えて、患者さんとの良好な関係であるという、たいへん示唆に富む結果も明らかにしていただきました。

講演タイトルの「戦略的女性医師支援」については、育児支援・復職支援・短時間勤務などの支援制度は「必要ではあるがそれだけでは十分ではない」、女性医師が能力を発揮できる環境整備のためには、「診療科横断的・医療機関横断的に」多くの女性医師の意見を集約することが大切である、という新たな方向性も示していただきました。

育児とキャリアの両立という女子医学生・女性医師にとっての永遠の命題に関しては、「両立しやすいところ」という観点ではなく「自分が行きたいところ、興味があるところ」として診療科の選択をしないと、結局困難な壁にぶつかった時に乗り越えられないのではないか、ということ、また、育児中であっても、お金と労力を惜しまず自分の勉強のための時間を確保し、来るべきチャンスに備えよう!という力強いメッセージもいただきました。

当日は、医学科男子および女子学生(3年生:8人、4年生:2人、5年生:9人)のほか、若手医師(研修医:4人、医員:3人)、教職員などあわせて44人のみなさんが会場を訪れてくれました。質疑応答では学生から活発に質問が寄せられ、専門医や学位などの資格取得のタイミングやその意義、キャリア形成途中での出産のタイミングなどの具体的な質問の他、育児中女性医師の勤務継続には管理職の意識改革が必要だというが、本学ではこのような講演会への管理職クラスの先生達の参加が少ないのはいかがか、という鋭い指摘もありました。講演終了後も大越先生に直接質問をする学生や、学生どうしでディスカッションする風景も見られ、本講演が学生たちに大きな刺激を与えたようでした。

講演終了後には恒例の事後アンケートを実施しましたが、参加学生たちからは自由記載欄に多くのコメントが寄せられました。当日彼らが何を感じ、何を考えたか、ぜひ下記アンケート結果をご覧ください。

NPO法人「京都の医療を考える若手医師の会」HPにも大越先生ご自身が島根訪問の記事をアップされています。当支援室の様子や講演会の模様についても詳しく紹介されていますので、こちらもぜひごらんください。 http://www.kyoto-wakateishi.com/

※「勤務継続のための女性医師支援から戦略的女性医師支援へ」
                                        【講演会資料はこちらから
※講演会参加者の感想はこちらからご覧下さい。          
                                        【講演会アンケートの結果はこちらから


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