病態生化学

研究テーマ

 私たちの研究室では、癌がどのように発生し、どのような機構により転移するようになるのかを理解し、さらにどのようにすればそれらを阻止することができるのかを明らかにしたいと考えています。そのために、細胞分裂期を中心とした細胞周期の制御機構、細胞分裂期キナーゼ群およびヘテロクロマチンの確立を中心とした染色体動態制御について、ヒト培養細胞や分裂酵母をはじめとするモデル生物を用いた研究を進めています。生化学的、あるいは分子生物学的手法を駆使することはもちろんですが、「可視化」をキーワードに蛍光タンパク質やモノクローナル抗体を用いて、世界に負けない研究を行っています。これらの基礎的研究を通して得られた研究成果をベッドサイドへ還元したいと思っています。

内 容

1) 細胞周期、特にG2/M期を制御する分裂期キナーゼ群の機能解析
2) 染色体ダイナミクスの制御機構の解明
3) ヘテロクロマチン確立のための分子機構の解明
4) タンパク質の時空間的挙動の可視化
5) リン酸化やメチル化などの部位特異的翻訳後修飾に対するモノクローナル抗体の作製