第17回山陰緑内障フォーラムを終えて

2021年6月13日、第17回山陰緑内障フォーラムがWebinar形式にて開催されました。
私が「ゴニオスコープの使用経験」、鳥取大学の永瀬大輔先生が「鳥取大学における緑内障診療」と題したテーマで講演・ディスカッションを行った後、 特別講演として緑内障のAI研究で高名な朝岡亮先生のお話を拝聴しました。
私の講演では、各種の隅角検査についてまとめるとともに、全周隅角カメラ ゴニオスコープGS-1の長所と短所、 および数年来行ってきた全周隅角カメラに関する臨床研究についてお話をさせて頂きました。また、永瀬先生からは鳥取大学での緑内障診療において、 治療方針の判断に迷う症例を中心に、視聴者参加型の講演を頂きました。ディスカッションにおいて印象的であったのは、過半数以上の参加者の先生方が、 白内障のある中期以降の視野の緑内障患者の手術適応においても、LECではなく、ひとまずP+I+LOTを第一選択と考えられている点でした。 これについては一部緑内障専門家の間でも判断の分かれるところかもしれませんが、今回の結果は、 山陰地域における谷戸教授の長年の啓蒙活動・病診連携の影響を強く受けている、と感じました。
特別講演では、朝岡先生の長年行ってきたAIx緑内障研究の流れをシステマティックに教えて頂き、大変勉強になりました。 ①眼底画像、②視野という2方面から、AIによって緑内障自動診断を行うという一貫したコンセプトのもとに研究を遂行されておられ、 その先見性、先駆性に感銘を受けました。大変光栄なことに、朝岡先生には現在、隅角自動判定に関する研究でご指導を頂いておりますが、 朝岡先生のように臨床に役立つ隅角自動判定器を作成できるよう、日々邁進していきたいと思っています。

松尾将人




     
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