
口腔(こうくう)にはさまざまな病気が発生します。島根大学医学部附属病院歯科口腔外科では口腔のなかのあらゆる疾患の診断から形態再建・機能回復までの一貫治療を行っています。また、オーラルケアと摂食・嚥下リハビリテーションに積極的に取り組んでいます。
お口や顎・顔面のご病気でどの診療科を受診すればよいか不明な場合はまずご相談ください。適切な専門診療科へご紹介申し上げます。
インプラント治療に関しては、2009年2月より顎顔面インプラントセンターにて行います。顎顔面インプラントセンターにて行うインプラント治療は、一般医療と比べるとその技術・治療効果が極めて高いため、費用はすべて自己負担です。腫瘍や外傷等で従来の義歯では咀嚼機能の回復が困難な患者さんに対しては、一部保険適用で提供して参ります。
顎顔面インプラントセンターからのご案内はこちらまた、口腔顎顔面領域の腫瘍手術、外傷等によって顎顔面領域に広範囲な実質欠損を生じた場合の義歯治療も、2008年4月より顎顔面補綴認定医による治療を開始しています。
大学病院での診療は、地元医師会・歯科医師会との密な連携によって成り立っています。当科受診の折には、医療機関からの紹介状をご持参ください。
一般歯科治療は原則として、島根大学医学部附属病院入院患者さんを対象とし、島根県歯科医師会会員の先生方への逆紹介を基本としています。
1. 口腔腫瘍
胃癌や肺癌と同じように口腔にも腫瘍ができます。細胞診による口腔癌の早期発見により口腔機能を温存した早期治療を目指しています。腫瘍切除後の形態再建には本学附属病院整形外科・皮膚科とのチームアプローチによる治療を提供しています。また、インプラントによる口腔機能回復に関する治療にはとくに力を入れています。
2. 口腔顎顔面の先天性疾患
顎変形症、口唇口蓋裂などの先天疾患については、口腔外科専門医と矯正歯科専門医ならびに顎顔面補綴認定医によるアプローチで成長に合わせた一貫治療を行います。
3. インプラント義歯
<インプラント義歯>によって患者さんに咬む喜びを提供する努力をするだけではなく、平成20年10月からは<よく噛める義歯>として当講座臨床教授考案のスーパーデンチャーシステムを提供しています。
インプラント義歯に必要な骨造成については、骨移植のみならず仮骨延長術をはじめとするあらゆる方法で対応可能です。さらに2007年9月からはガイドサージャリーシステムを導入し低侵襲手術・即時加重を原則としています。
歯牙欠損症例では、ご自分の歯を移植する自家移植術も多数行っています。
4. 顎関節を含むすべての口腔疾患
お口を開けると耳の前部がガクガクする、お口が開けにくいなどといった顎関節症、歯肉・舌・口蓋・口底・頬粘膜などといったお口全体のすべての疾患に対応します。
5. 口腔顎顔面外傷
口腔顎顔面外傷は、顔面皮膚や口腔粘膜などの軟組織の損傷(切り傷や擦り傷など)だけにとどまらず、歯や歯槽の損傷・上顎骨・下顎骨・顎関節突起・頬骨・頬骨弓・鼻骨・眼窩など、顔面を形成する骨の骨折を伴う場合が多くみられます。その結果、かみ合わせや口、顎や顔面の機能まで損なうことがあります。
当科では、救命救急センターや関連各科と連携し、外見の損傷に対し、綺麗に傷跡を少なく治療するだけでなく、かみ合わせや口の開け閉めなどの機能回復にも配慮した最新の治療 (歯科インプラントを含めた包括的口腔機能再建治療まで) を行います。 外傷治療は24時間、365日、いつでも受傷後すぐに対応出来ますので、お越しください。
6. オーラルメディシン外来
頬粘膜や歯肉、舌などの口腔粘膜に現れる症状はシェーグレン症候群等の自己免疫疾患、麻疹等のウイルス性疾患、天疱瘡等の皮膚科的疾患、白血病などの血液疾患、肝炎など消化器疾患の一部の症状として現れることがあります。
また、骨粗鬆症の治療や、放射線治療や抗がん剤の治療、骨髄移植等はお口の中に影響を及ぼすことがあることから、治療前に前にお口の中をチェックする必要性があります。身体の治療で腫れたり痛んだりする歯や顎の骨の中の病気を口腔内診査や画像検査で調べ、感染源となる歯や歯周組織があれば除去を行います。その後は、外来または病棟への往診で専門的な口腔ケアと、当科歯科衛生士による口腔衛生指導を行います。
オーラルメディシン外来からのご案内はこちら7. オーラルケアと摂食・嚥下リハビリテーション
歯科衛生士によるプロフェッショナルオーラルケアを提供します。歯石や歯への色素沈着などといった審美的お悩みもご相談ください。
平成20年4月より日本障害者歯科学会専門医によるオーラルケアと摂食・嚥下リハビリテーション外来を開設しました。
8. 島根大学医学部附属病院入院中の患者さんへの対応
一般病棟・集中治療部への入院患者さんの歯科治療、オーラルケアには臨床栄養部やNST(栄養管理チーム)との共同体制で対応します。