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 オーラルメディシン外来からのご案内

初めまして オーラルメディシン外来です

                       オーラルメディシン医長 服部 政義

 オーラルメディシンって?聞き慣れない言葉だと思います。
 お口の中の異常やお口の中に症状を及ぼす全身性の疾患について、基本的に外科処置を伴わない診断や治療を行うものです。
 全身性の疾患を疑う状態に関しては関連医科、検査施設との連携の上で詳しい検査や診療を行います。


● 全身疾患とお口の中の関連
 頬粘膜や歯肉、舌などの口腔粘膜に現れる症状はシェーグレン症候群等の自己免疫疾患、麻疹等のウイルス性疾患、天疱瘡等の皮膚科的疾患、白血病などの血液疾患、肝炎など消化器疾患の一部の症状として現れることがあります。
 また、骨粗鬆症の治療や、放射線治療や抗がん剤の治療、骨髄移植等はお口の中に影響を及ぼすことがあることから、治療前に前にお口の中をチェックする必要性があります。身体の治療で腫れたり痛んだりする歯や顎の骨の中の病気を口腔内診査や画像検査で調べ、感染源となる歯や歯周組織があれば除去を行います。その後は、外来または病棟への往診で専門的な口腔ケアと、当科歯科衛生士による口腔衛生指導を行います。

●骨粗鬆症とビスフォスフォネート製剤・ビスフォスフォネート製剤と歯科治療
 骨粗鬆症や骨転移の治療に用いられるビスフォスフォネート製剤投与後に歯科治療と関連した顎骨壊死が起こることが知られています。当科のガイドラインに沿って検査行い、必要に応じて投与前の抜歯等の処置及び、投与前後の口腔ケアを行っています。

詳しくは当科ホームページのこちらのコーナーをご参照ください。


● 入院患者さんの口腔ケア
 島根大学病院に入院中の患者さんで特に専門的なケアが必要とされる方に対し外来で、また必要があれば病棟に往診して口腔ケア及び当科歯科衛生士による口腔衛生指導を行っています。

● 摂食嚥下・全身管理歯科
 水曜日(不定期)には日本障害者歯科学会専門医(Dr吉川)による摂食嚥下リハビリテーションや、障害をもった患者さんの歯科治療を行っています。Dr吉川とオーラルメディシンチームにて必要あれば全身麻酔下の歯科治療も行っています。

● ドライマウス
 何らかの原因で唾液の量が低下し口の中が乾く状態です。「口が乾く、ネバネバする」という症状が主ですが、「口が乾いて喋りにくい」「パンやクッキーが食べられない」「口の中が気持ち悪い」という症状が現れることもあります。口腔内乾燥があると、虫歯が増えたり歯周病が悪くなりやすくなるだけでなく、口の中がヒリヒリしたり味がわかりにくくなったり、口臭の原因になったりもします。 ドライマウスの原因には様々なものがあり、薬の副作用によるものや、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患や膠原病、糖尿病など全身疾患と関わりのあるものもありますが、ストレスが原因となることもあります。原因を精査し適切な処置を行って行きます。全身疾患が疑われる場合は医科と連携した精査・治療を行います。

● お口の中のピリピリ感・舌痛症
 「舌がひりひりする、しびれる」など痛みの原因には様々考えられます。金属アレルギー、カビの一種である口腔カンジダ症、傷や感染が原因となることもあります。また、扁平苔癬などの粘膜疾患が原因かもしれません。 当外来では、細胞診や採血等適切な検査を行い、前癌病変や粘膜疾患との鑑別、診断を行って行きます。歯科心身症が疑われる場合には、必要に応じて適切な問診、精神的コンサルテーションを行いサポートをしていきます。


「嚥下機能スクリーニングテストを指標とした胃食道逆流症(GERD)と口腔内症状に関する後ろ向き臨床研究」へご協力のお願い
−平成21 年12 月1 日〜平成25 年2 月5 日までの間に当科を受診された 患者さんのうち、逆流性食道炎の診断・治療を受けられた方へ−



● 歯科心身症
 「舌がピリピリする」、「口の中が気持ち悪い」「口臭が気になって人前に出られない」「噛み合わせが合わず何度治療しても気持ち悪い」「何度治療しても歯の痛みが取れない」と歯科、耳鼻科、内科などを転々とするも異常がみつからなかったり、歯の治療を繰り返しても効果が現れないことがあります。原因がわからない慢性の痛みや違和感、歯科治療にまつわる異常な反応などが知られており、歯科心身症と呼ばれています。
 症状の原因となる異常がないか、検査が必要な場合については細菌検査や細胞診、画像検査を含め検査を行います。併せて、詳しい問診や症状に対する相談を重ね、適切な治療方針を検討して行きます。ストレスや悩みごととの関連が疑われる場合には歯科心身症に対しての適切なアドバイスを行ったり、精神疾患を含め全身的な疾患との関係が疑われる場合は、医科との連携や医科からの投薬が行われることもあります。



次のような状態でお困りのことはありませんか?
・ 舌がピリピリする。
・ 舌がしびれる。
・ 口の中全体がヒリヒリする。
・ 口が渇く。
・ 口の中が気持ち悪い。
・ 口の中のことが気になって仕方ない。
・ 顔が痛いのに原因がわからない。
・ 味がおかしい、わからない。
・ 口臭が気になる。
・ 口内炎が治らない。
・ 口の中に赤いものや白いものがある。
・ 顎が痛くて治療をしたがよくならない。
・ 骨粗鬆症の薬を飲んでいるが歯を抜かなければならなくなった。
・ 骨粗鬆症の薬の内服を開始する。
・ 放射線治療や抗がん剤の治療を予定している。

 食べること、話すこと、味わうこと、呼吸をすること、笑顔になること・・・。お口は、生活を行う上でとても重要なところです。「いのちに関わらないから大したことではない」とお考えになる前に、お困りのことがありましたら是非オーラルメディシン外来にご相談下さい。

                    島根大学医学部附属病院 歯科口腔外科
                    オーラルメディシン医長  服部 政義