公開講座名 寝たきり予防を目的とした健診「骨・血管ドック」における骨代謝と脂質代謝,糖代謝および動脈硬化との関連の検討
実施責任者 山 内 美 香 (内科学第一・助手)
実施協力者 杉 本 利 嗣 (内科学第一・教授)
実  施  内  容
 45歳以上の出雲市民を対象に,島根難病研究所において平成18年4月〜平成19年3月の間に骨・血管ドックを18回実施した。一回の参加者は4〜10名で計162名の参加が得られた。午後12時から5時までの間に,血液検査,骨密度検査,頚動脈エコーなどに加え,医師による骨粗鬆症教室,栄養士による栄養教室,運動療法指導士による体操教室を行った。骨粗鬆症を中心とした生活習慣病に対する関心と生活習慣改善へのモチベーションの向上が認められた。参加者の多くは健康への関心が高い方が多く,テレビなどから得られる情報を過度に取り入れたり,原疾患に合致しない食事療法を行われている方もおられた。栄養指導,検査結果説明と生活指導を個別に行うことで,適切な食事療法を指導した。参加者からは,「自分では良いと思っていたことが,そうではなかったとわかって良かった。これに参加しなかったら,ずっと気付いていなかった。」との感想があった。体力測定では自分が思う以上にバランス機能が低下していることに気付かれる方が多く,「これから運動を行い,改善したかをまた確認したい。」との声もあり,平成19年度も継続実施を予定している。
 また,骨・血管ドックを通じて出雲市社会福祉協議会主催の平成18年度介護予防ボランティア養成研修会で講演する機会を得,平成18年12月7日14時から1時間にわたり,ラピタウエディングパレスにおいて,「骨粗鬆症からみた寝たきり予防」について講演を行った。約150名の参加があり,聴講に来られた方や,そのご家族の骨・血管ドックへの参加希望や,骨粗鬆症の検査を希望され,骨粗鬆症の啓蒙に有益であった。