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副腎がん

はじめに

副腎は小さな三角形をした形の臓器で、腎臓の上(頭側)に左右1つずつ存在します。副腎は皮質と髄質から成り、それぞれ体の恒常性を保つために重要なホルモンを産生しています。副腎皮質の細胞から発生する悪性腫瘍を副腎癌と言いますが、非常に稀な疾患で、その罹患率は100万人あたり2人と報告されています。

症状

副腎癌に特徴的な症状は乏しく、癌が大きくなってから痛みや吐き気、便秘などの症状で発見されることがあります。副腎癌の中には、癌がホルモンを過剰に産生するタイプのものがあり、その場合は高血圧、糖尿病、肥満などの症状を伴うことがあります。最近では画像診断技術の進歩に伴い、CT検査や超音波検査などで偶然発見される例もあります。

診断

血液検査、尿検査を行い、副腎癌がホルモンを過剰に産生しているかどうかを調べます。MRI検査、CT検査にて、癌の進行具合(周囲組織への浸潤の有無、転移の有無など)を診断します。核医学検査は、癌の骨転移の有無を診断する以外に、癌がホルモンを過剰に産生する場合には癌の診断の手助けになることがあります。

病期分類

副腎癌には以下の病期分類が用いられます。

I期
大きさが5cm以下で腫瘍が副腎内にとどまっている
II期
大きさが5cmを超えるが腫瘍が副腎内にとどまっている
III期
周囲組織への浸潤、リンパ節への転移を認める
IV期
遠隔転移を認める

治療

副腎癌の治療においては、外科的切除(手術)により癌を完全に摘出することが非常に重要です。リンパ節や周囲臓器も一緒に切除することがあります。また、手術の後にミトタンという薬を投与したり、ミトタンと他の抗癌剤を組み合わせた治療を行うこともあります。手術の後に放射線療法を行うこともありますが、これについてはまだ一定の見解が得られていません。転移を有する症例や全身状態が不良で手術が不可能な場合にはミトタンによる薬物療法が考慮されます。

予後について

副腎癌の治療は非常に困難で、5年生存率は37-47 %と報告されています。完全に癌が切除できるかどうかと、診断時の病期が予後に関連すると言われています。