平成28年8月25日(木)~26日(金)に,大学等の技術シーズ(研究成果)と産業界のニーズの出会い(マッチング)を目的とした国内最大級の産学マッチングイベント「イノベーション・ジャパン2016 ~大学見本市&ビジネスマッチング~」が東京ビッグサイトで開催されました。毎年,400展示があり2万人以上の企業関係者が来場するイノベーション・ジャパンの開催により,これまで多くの新技術が実用化されています。13回目となる今回は,超スマート社会,情報通信, 環境保全・浄化,ライフサイエンス,低炭素・エネルギー,医療,マテリアル・リサイクル,装置・デバイス,シニアライフ(高齢社会),ナノテクノロジー,防災 の11分野について,大学・公的研究機関から最先端研究の成果が展示発表されました。産業界と大学等の有機的な結合による新たな知の創出により,本邦の科学技術イノベーションの加速が期待されます。

 島根大学からは,産学連携センター地域医学共同研究部門の中村守彦教授が「看護・介護の場面をやさしく照らすハンズフリーLEDライト」を出展しました。夜間病室では,入院患者さんにとって「光」が大きなストレスとなります。島根大学医学部附属病院の看護師のニーズ提案から産学官連携による研究開発によりわずか1年半足らずで「ハンズフリーLEDライト」の実用化の目処が立ち今回出展しました。このLEDライトは患者さんへの対応で両手が塞がった状態においても体勢制御によりハンズフリーでONOFF操作でき誤動作回避機能を備えます。さらに患者さんに光ストレス負荷を与えないフェード機能を持ち光質(自然光、ソフト光)や照射エリア(口腔内から全身)の変更も簡単操作できます。「耳掛け式LEDライト」を試作済みで超軽量化(37g)を実現しました。入院患者さんおよび看護師双方に「やさしい」本ライトの活用により看護の質向上が期待できます。尚LEDライトは看護以外の医療への活用も見込めるイノベーションだと考えられます。このハンズフリーLEDライトに関する技術については特許申請済みです。開発に携わった産学官の関係者が展示ブースに訪れた多くの来場者に説明・対応しました。また25日には,JST ショートプレゼンにおいて,中村教授が本技術シーズの概要について平易に説明しました。 

本件に関しては,産学連携センターにお問い合わせください。

【問合先】島根大学研究機構産学連携センター地域医学共同研究部門
     TEL:0853-20-2912 E-mail:cmrc@med.shimane-u.ac.jp

出展ブース前にて
(左上から
出雲市役所産業振興課 岩崎係長
㈱島根富士通 周藤氏
Doライト㈱  田中取締役製造部長
Doライト㈱  山根氏
Doライト㈱ 高田取締役
産学連携センター 中村教授
医学部附属病院 宮本看護師
医学部附属病院 矢野看護師
㈱島根富士通 山根部長代理)

展示説明
島根大学産学連携センター地域医学共同研究部門
イノベーション・ジャパン2016 —大学見本市に出展しました

中村教授によるショートプレゼンテーション
(左:宮本看護師による実演)

Collaboration Center Shimane University