外来化学療法治療

外来化学療法室の専門分野

外来における通院がん化学療法

診療・業務内容

近年のがん化学療法は、個別の疾患に対する標準的化学療法の確立や、副作用軽減の技術的進歩などを背景に、外来で抗がん剤の点滴静注治療を実施して入院期間を短縮し、在宅期間を延ばすことでがん患者さんの生活の質向上をはかるという理念が定着しています。この理念の実践のために外来化学療法室の設置、稼動は最も重要な課題のひとつです。そのため本院では、化学療法を受けられる外来がん患者さんの治療環境を整備し、医師、薬剤師、看護師、がん相談員等の連携によって、質が高く、安全でかつ安楽な外来がん化学療法を提供することを目的として2003年8月に外来化学療法室を設置し、運用しております。

治療環境

外来・中央診療棟1階に外来化学療法室として2010 年5月より外来化学療法を受けられる患者さんが増えたため従来6床であったものを10床(4床の治療用ベッドおよび6床のリクライニングシート)に増設いたしました。治療用ベッドとリクライニングシート共に電動で、患者さんが最も楽な姿勢を自ら設定して戴けるようになっています。更に、治療中リラックスしていただくために音楽を流したり、平成20年度からTVも治療病床別に1台ずつ配置して、患者さん個々に嗜好番組を選んで戴けるようになりました。治療室に隣接して設置されたトイレも点滴台と一緒でもゆったりと使用できる広さがあり、洗浄機能も備えております。また、治療室内の環境整備の一環として、空気清浄機も設置しました。さらには病気や化学療法等に関して出来るだけ分かり易く解説したパンフ、資料等もご要望に応じて提供できるようにもしています。

診療実績

外来化学療法室で治療を受けられる患者さんは年々増加の傾向にあり、図にありますように最近では月平均200 名程度の患者さんを治療しています。年齢別では60歳台以上の方が過半数を占め、とりわけ70~80歳代の比較的高齢の方が多いのが本院での特徴となっています。これは高齢化のすすむ島根県の年齢構成に関連しておりますが、高齢の方は、がん以外にも様々な疾患を抱えておられる方が多く、総合的かつ専門的な治療が要求されますのでこのような患者様に最善の治療を提供することが大学病院の使命と考えています。また、疾患別では消化器がんが約50%、肺がん約17%、乳がん約15%、前立腺がん約8%、血液がんが約6%等になっています。治療開始までの待ち時間は30~60分、治療時間は治療プロトコールによりますが30分で終了する場合から6時間くらいかける時もあり、長時間の治療に対応するための患者さんやご家族向けの休息(場合によっては宿泊)のために大学の設備を利用して頂ける制度も整備致しました。このように整備された治療環境下で外来がん化学療法を実施することで、出来るだけ多くのがん患者さんだけではなく患者さんを支えられるご家族の皆様の生活の質の向上に尽くしていきたいと思います。



外来化学療法の実際

外来化学療法件数の年間推移(2003年8月〜2009年12月)

外来化学療法の月別件数:月件数

外来化学療法患者内訳:年齢別




その他、リンク

国立がんセンターの「がんの薬物療法」 に リンクいたします。