島根大学病院の新型コロナウイルス感染対策について(10月~11月)【病院ニュース11月号】

公開日 2020年11月06日

 

島根大学病院の新型コロナウイルス感染対策について (10月~11月)【病院ニュース11月号】


病院長 井川 幹夫

 

 県内の新型コロナウイルス感染症は、9月下旬の140例目以降、約1ヶ月の間をおいて10月25日に1例の新規発生が報告されています。島根大学では、学内・院内感染対策として、教職員の国内移動に関して基準を定め、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者5人以上かつ感染経路不明割合が50%以上の都道府県を感染注意地域に指定し、毎週金曜日に翌週の指定を見直しています。ちなみに10月19日から10月25日までの感染注意地域は東京都のみとなっています。感染注意地域から帰県した教職員は、当院のCOVID-19検査センターでPCRを受検して陰性を確認するか、10日間の在宅勤務後に出勤することになります。県外からの受診患者さんに関連した院内感染対策は、外来では問診等で担当医が必要と判断すれば無料のPCR検査を受検いただき、入院患者さんについては鳥取県以外であれば入院当日に無料のPCRの受検後、結果が出るまで個室入院をお願いしています。感染リスクが低い無症状者に行う検査は感染拡大防止には役立たないとの意見はありますが、当院では全身麻酔症例では術前にPCR検査を実施しています。今後、抗原定量検査機器が使用可能となれば、入院患者さん全員に検査対象を拡大する予定です。

 全国医学部長病院長会議から公表された新型コロナウイルス感染症に関する国立・公立・私立138大学病院の経営状況調査結果(4月~6月)を先月報告しましたが、7月分を追加した結果(4月~7月)が同会議から公表されました。7月に入ると、患者数や手術件数も回復傾向がみられ、外来患者数、入院患者数、手術件数、医業収入等について前年度との比較が、それぞれ-16.8%、-17.9%、-17.5%、-8.29%でした。同期間の当院の数値は-7.1%、-9.9%、+0.7%、-2.8%で、手術件数は微増、他の指標のマイナス幅は全大学病院の平均値を下回っていますが、当院の経営に大きな影響が認められます。病院経営が厳しい状況で、インフルエンザ同時流行に備えた厚労省の整備方針に大学としていかに対応するかが重要となります。当院も重点医療機関に指定され、島根県と連携して、新型コロナウイルス緊急包括支援交付金を活用し、これからのインフルエンザ流行期に備えた病院の機能強化を図ることとしています。

 先月もお知らせしましたが、当院に設置したCOVID-19検査センターにおいては、県内の病院、診療所から、手術前、侵襲度・感染リスクが高い処置・検査、職員の出張、職場環境の管理、ビジネス目的のPCR等の検査を受託しています。今冬の発熱患者に対応する上で、当院のCOVID-19検査センターはお役に立てると存じます。

 当院は高度医療の実施を通じて、さらにPCR等検査の受託により地域に貢献したいと考えております。地域の医療機関の皆様には、今後ともご支援・ご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。