第40回日本光医学・光生物学会

H30.7/20-21に仙台市の東北大学片平さくらホールで開催された第40回日本光医学・光生物学会に参加し、 “ラット角膜および網膜に対する222 nmのUVC照射の安全性評価”について発表しました。 【背景】紫外線は眼に対する障害があるといわれているが, 222nm波長のUVCは細胞膜に対する透過性が低いため, 障害が起きないとされている. また222nm波長のUVCは殺菌効果が確認されており, 褥瘡など創傷の感染除去が行われている. 【方法】アルビノラット角膜にUVC(222nm)を30/150/600 mJ/cm2照射(各群n=6)して角膜および網膜障害を確認した. 対照群としてUVC(254nm)も同パワーで照射した. 【結果】222nm波長および254nm波長の30 mJ/cm2群では角膜上皮障害を認めなかった. 254nm波長の150/600 mJ/cm2群では角膜上皮障害を認めた. 【まとめ】222nm波長のUVCでは単回照射では角膜上皮障害を認めなかった. 今後, 222nm波長のUVCのさらなる安全性評価と殺菌などへの臨床応用が期待される. 先生方からは涙液層の有無でヒト角膜に対する障害がおきるのか, 特定の波長をカットするフィルターはどのようになっているか, という質問がありました。 眼科以外の専門の先生方の参加が多く、勉強になることがたくさんありました。

杉原 一暢


東北大学片平さくらホールにて
     
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