第29回眼科酸化ストレス研究会

 8月5日(日)、第29回眼科酸化ストレス研究会を島根大学医学部学内にある国際交流ラウンジにて開催いたしました。 猛暑の中、多数の先生方にご参加いただきました。
一般公演では、
1. 「ヒト培養網膜血管内皮細胞のBcl-2遺伝子の発現に与える高濃度ベルテポルフィンとイオンビームの影響」
2. 「トチノキ種皮ポリフェノールのラット網膜光障害下における網膜保護作用」
3. 「ラット角膜および網膜に対する222nmのUVC照射の安全性評価」
sa 4. 「緑内障眼における前房水および血中酸化ストレスマーカーの測定」
という4つの講演が行われました。どれも島根大学の長年の研究テーマである「眼科と酸化ストレス」に関する新知見に富んだ興味深い発表でした。
 特別講演では、2018年4月より島根大学眼科学講座に新たに着任された谷戸 正樹教授による「緑内障と全身リスク因子」というテーマの講演が行われました。 緑内障は多因子疾患であり、眼圧だけではなく、虚血、遺伝、加齢、近視、酸化ストレスさらには、 脳梗塞、糖尿病、高血圧といった全身疾患とも関連していることが報告されており、眼局所における眼圧下降のみでは十分ではない可能性を系統立てて教えていただきました。 今後、眼を診ることによって全身を診るという眼科医の役割が、より重要視される時代がくるのかもしれないと感じた講演でした。

松尾 将人



谷戸教授の特別講演
     
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