第27回島根眼科研究会に参加して

珍しく山陰の天気にも恵まれた2019年3月17日(日)の午後、東京大学医学部眼科准教授 加藤聡先生と滋賀医科大学眼科教授 大路正人先生に来ていただき、 ニューウェルシティ出雲にて第27回島根眼科研究会を開催しました。
まず初めにロービジョンケアと身体障碍者福祉法の施行規則改正に関するご講演を加藤先生にしていただきました。 眼科医として患者様に関わる中で視力がよくなり見えやすくなるかたもいますが、その一方でもちろん治療していても視力が悪くなる方もいます。 ロービジョンケアは大切であるとは知っていながらも、触れる機会が今まで少なかったために、理解が不十分であった分野でした。 今回加藤先生のご講演を聞き、今日からでも始められるロービジョンケアがあることを知りました。 患者様のためにもロービジョンケアに触れる機会を自分で作り、積極的に取り組んでいきたいと思いました。
また身体障碍者福祉法の施行規則改正にあたって、申請書の記載に関しては私ももちろん不慣れですが、障碍者手帳交付手続きにはなくてはならない知識でありますので、 今後診療の中で該当する患者様を見つけたら、積極的に手帳の申請をすすめていきたいと思いました。いただいた問題演習で復習します。
次に加齢黄斑変性の診療に関して大路先生にご講演していただきました。最近ではangioOCTという血流の速さを感知し、 造影剤を使用せずに血管を描出できる検査機器が頻繁に使われるようになりました。今まで蛍光眼底検査のみで診断していたのが、 angioOCTも活用することで、加齢黄斑変性の病態解明がより詳細にわかってきたことを知り、科学技術の進歩はすごいなあと改めて実感しました。
また抗VEGF薬硝子体内注射が現在主流となっていますが、その投与間隔に関してはどの方法がよいのか、様々なstudyが行われて検討されてきました。 昨日初めてALTAIR studyというものをお聞きし、私の中で加齢黄斑変性に関しての治療方針、注射の投与間隔の基準を設けることができました。 高価な薬でもあるので、患者様ともしっかりお話をして治療方針を決めていくこと大事だと思いました。

わたくしごとですが大路先生は2018年4月まで私が滋賀医科大学で働いていたころに、3-4年間大変お世話になっておりました。 今回は島根県に来て初めて大路先生とお会いしましたが、昼食をご一緒したり、講演会中にわたしの入局当時の恥ずかしい写真を使ってくださったりと、 とても懐かしかったです。また懇親会中大路先生と終始話が尽きず、とても楽しい一日となりました。今回は勉強会で来ていただきましたが、 お忙しいとは思いますが、時間が許せば今度はプライベートで島根県に旅行に来てほしいものです!!

持地美帆子



     入局当時の写真が・・・





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