第8回世界緑内障学会(8th World Glaucoma Congress)


 オーストラリアはもっとアクセスが良いと思っていましたが,そこは出発地が島根ですので大変な旅になってしまいました. 家を出発して出雲-羽田-シンガポール乗継-メルボルンです.合計24時間以上の旅になりました. (成田からのJAL直行便も出ていますが島根発の場合は前泊が必要になってしまいますし,メルボルンに着いたら夜の10時過ぎです)
 当大学からは谷戸教授,松尾先生と小生の3人で参加させていただきました.日本人の参加は非常に多く, 今学会は日本人が最も多かったとのことです.ついで前開催地のフィンランドが多いとのことでした. 次回のWGCの開催地は2年後の京都です.日本の緑内障研究が如何に盛んであるか,世界に向けて良いアピールができたに違いありませんし, 何よりも日本人の緑内障に対する熱い情熱が伝わったのではないでしょうか.ぜひ,次回もこのような海外学会に参加したいものです!
 今回の発表は“Comparisons between retinal vessel diameters and various optic nerve head morphology parameters in different glaucoma disc types. The Glaucoma Stereo Analysis Study (GSAS)” という題目で発表をさせていただきました.緑内障の乳頭別に網膜血管径や視神経乳頭パラメータを見てみると, 各乳頭型によって動脈・静脈および関連する乳頭パラメータが変わってくるという話です.Poster Walkという発表形式は初めてでしたので, 最初のうちは立っているのも気恥ずかしく、ウロウロとしていましたが、そこかしこでの議論の声、声、声。上手とは言えない英語で、 各国人の訛った英語に悪戦苦闘。あっという間の2時間でした.この経験を糧に,島根の緑内障診療を更に盛り上げようと思います.
 もちろん学会場もですが、シンポジウム等が無い時間(ここが重要な部分です)を利用してメルボルン市内および周辺の“視察”にも出かけました。 そこでも他大学の先生方と友誼を得ることができました.学会を機に,顔見知りが増えていくのは非常に自分にとってプラスなことです.
 ところで,オーストラリアで何より驚いたのは国民性です.とても優しく,サービス精神旺盛です.気候のせいもあるかもしれません. (平均月間日照時間はメルボルンが2190時間,島根が1721時間らしいですし,気温も年間を通してメルボルンのほうが温かいです. 一概には言えませんが,これは明らかに環境の違いですかね?誤解を招かないために行っておきますが,僕は島根生まれ, (ちょっと鳥取育ちの)島根育ち,大学も島根というれっきとした島根っこです.島根は大好きです.)
 野生のコアラも見ることができたし,次はオーストラリアでピカチュウのモデルになったといわれる”クアッカ” を是非見てみたいものです.次は2022年のWOC目指して,みんなでがんばりましょう!

杉原一暢




 2019年3月27日~、オーストラリア メルボルンにおいて開催されたWorld Glaucoma Congress(WGC)において学会発表をしてきました。
 内容は、私の主要な研究テーマである「gonioscopeによる全周隅角画像」に関するものでした。本学会には国内外の緑内障専門家が参加されており、 普段お会いすることのない高名な先生方とお話をする機会もありました。また、緑内障研究で有名な京都大学の赤木忠道先生、防衛医大の先輩であり、 埼玉医大でご活躍されている庄司拓平先生と、食事をご一緒させて頂いたりもしました。さらに、 学会中にはgonioscopeに関係する国際共同研究の会議の場に参加させて頂いたりもしました。2泊4日の強行軍でしたが、実り多い学会参加となりました。 

松尾将人


 


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