北米見学報告(2)

3ヶ月にわたる北米見学に関するレポートの2回目です。6月中旬から4週間カナダのトロントに, 7月中旬から2週間アメリカ,アナーバーに滞在し,現地の眼科医療を見学しました。
トロント,アナーバーともに自然が豊かで,街中を歩いているとリス(写真1),ウサギなどの野生動物が顔を出し, 私を楽しませてくれました。
さて,トロントではロービジョンリハビリテーション外来をMarkowitz先生(写真2左)のもとで見学しました。 中途失明者の原因としては,AMDが最も多く続いて緑内障でした。印象に残ったのは,Microperimetryを用い網膜感度を評価し, 最適な部位へ視線を誘導する訓練を積極的に行っていたことです。当院でも是非試して見たいと思いました。
アナーバーのKellogg Eye Centerでは,Michigan大学のMoroi先生(写真3右)のもとで見学しました。 Moroi先生は,緑内障専門ですが,緑内障のみならず,ロービジョンケア,ドライアイ治療, 小児眼科分野についても学ぶことができました。
この北米研修では,行かなければ知り合えなかった知人を得たことが最大の収穫でしょうか。 来年以降のARVOやロービジョンの国際学会で,これらの先生達と再会できるように演題を作成することが私の当面の課題です。 3ヶ月の単身海外生活は,私に,今まで日本で当たり前にあるものが,当たり前では無いという気付きを与えてくれました。 今回の経験が,私の今後の活動に大いなる活力を与えてくれると確信しています。

 原 克典

写真1 街中のリス

写真2 Markowitz先生(左)

写真3 Moroi先生(右)
     
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