島根大学大学院特別講演

2019年11月5日に島根大学大学院特別講演として、京都府立医科大学から上野盛夫先生をお招きし、 「培養ヒト角膜内皮細胞を用いた角膜内皮再生医療の実現化」と題し、ご講演をいただきました。上野先生は、 培養角膜内皮細胞を用いた再生治療の開発を推進されており、New England Journal of Medicineに掲載された水疱性角膜症に対する臨床試験でも中心的役割を担われました。
水疱性角膜症は、現在角膜全層移植か内皮移植が治療法として用いられていますが、いずれもドナーからの提供角膜があった場合にのみ行うことのできる治療法であり、 角膜の提供があるまで何年も待機しておられる患者様は多くおられます。今後この研究が進み、水疱性角膜症の治療として使えるようになれば、 今よりも多くの患者様が救われることとなります。in vitroの研究から発展し、実際の臨床の治療に使われるようになるまであともう一歩の段階まできている過程のお話は大変興味深く、 今後研究していく上で非常に参考になりました。島根県内の水疱性角膜症の患者様にも、その治療を行える日が早く来るといいなと思いました。

真鍋薫


      
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