公開講座名 消化器疾患の先進医療を知る
−診療モデルでの医療を体験してみませんか?−
実施責任者 木 下 芳 一 (内科学第二・教授)
実施協力者 天 野 祐 二(光学医療診療部・部長)
実  施  内  容
近年、消化器領域の疾患に対する治療は長足の進歩を遂げている。消化器内視鏡治療、腹部超音波下治療がその代表である。今回の市民公開講座では、専門医によりこれらの治療法の現況と有用性を紹介するとともに、参加者にも実際にモデルを用いた治療手技を試みることで、その内容を深く理解してもらうことを目的とした。
予定講座内容は以下のごとく、二部構成とした。
 T部:講演
 i)消化器内視鏡治療
   内視鏡専門医により、消化管の癌に対する新しい内視鏡機器(自家蛍光内視鏡、
   狭帯域内視鏡など)を用いた新しい診断法を紹介すると共に、癌に対する最新の
   内視鏡治療の方法、適応、治療成績について詳しく解説した。
 A)腹部超音波下治療
   超音波専門医により、肝臓癌に対する新しい超音波診断(CTと連動したバーチ
   ャル型超音波、造影超音波など)を紹介するとともに、最新の超音波下肝癌治療
   について解説した。
 U部:実技
 @)消化器内視鏡治療
   ヒトの胃の形状を持つプラスティック製容器にて上部消化管内視鏡検査の手順を
   経験した後、実際の消化器内視鏡機器を用いて、ブタ肉を内視鏡下に電気凝固術
   をして頂いた。
 A)腹部超音波下治療
   黒く着色した寒天でボックスを作製、このボックス内には病変に見立てたターゲ
   ット(小さな人形、野菜など)を入れておく。これを超音波下にラジオ波による
   穿刺治療を体験して頂いた。
 本公開講座は、平成19年9月29日13時より、本学医学部臨床小講堂及び光学医療診療
部にて行った。今回のような、最先端の検査及び治療の体験型実習は、初めてである
参加者のみであった。参加人数こそ21名と少数であったが、むしろ少数であった故に
十分な実習時間が確保でき、ほぼ全員の参加者から、先進の治療法の理解に対してなど
に高い評価を頂いた。