Kowa webセミナーに参加しました

2023.08.28

全国公演でしたが、一般講演に杉原先生、座長に佐野先生・谷戸先生と島根の香り漂うメンバーと、 特別講演では神戸大学大学院医学研究科外科系講座眼科学分野教授中村誠先生がご講演されました。
杉原先生はMIGSの使い分けや、MIGSが効く症例は流出路が機能している症例であること、 術前にMIGSを予測するためにグラナテックが有用である可能性を教えてくださりました。 手術動画を供覧しながらトラベクロトミーのコツを教えていただきました。 人生100年時代を見据えた緑内障治療を再度意識する必要があることを実感しました。
中村先生のご講演では、点眼加療から手術まで大変興味深いトピック教えていただきました。 点眼で副作用がでた患者は緑内障の進行が3.3倍になり、診療に不満があると進行が約2倍になる話や、 点眼は単剤よりも合剤の方が副作用は少ない可能性があるという話はとても興味深かったです。 ぶどう膜炎続発緑内障にはリパスジルがよく効くことを教えて頂いたので、良い適応の患者さんがいたら使いたくなりました。 当院(谷戸教授と河野先生)も参加させて頂いたトラベクトームとトラベクロトミーの比較研究(1年の経過は非劣性でした)をご紹介いただき、 多施設共同研究の大切さや傾向スコアマッチングのことも教えていただきました。 テイクホームメッセージでは、線維柱帯切開術の前に徒に緑内障点眼で延ばさないこと、 ぶどう膜炎の続発緑内障では線維柱帯切除術がよいことを教えて頂きました。 点眼や手術が効くひと効かないひとの違いには、緑内障病型だけではなく、 主経路の機能が大きく関係していることを知り、今後はより奥の深い診療ができるようになりそうです。

原野 晃子


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