医学用語と概念表現

医学用語と医学の概念表現をどのようにコンピュータに蓄積するかという議論は医療情報学という研究分野の登場から始まりました。診療データの電子化・データの再利用という立場から考えれば、用語を標準化しておくということは、正しい統計情報、さらにその統計情報を利用した医学・公衆衛生における正確な疾病の予測・発症の予防を行うには不可欠です。

現在、医学用語と医学の概念表現を標準化するという試みは、ISO/TC215 WG3を中心にはじまっています。本講座の津本は本WG3の日本側Technical Expertとして、用語の標準化の作業に取り組んでいます。

一方、医学の概念表現・用語に関する研究は、IMIA WG6を中心にした国際会議が1994年から約3年毎に行われ、1999年12月に第3回めの会議がPhoenixで行われます。本講座の津本は本会議のプログラム委員として、会議の準備にあたってきました。また、本会議では、津本による研究成果が発表される予定です。

本講座による取り組み

津本は作成した概念表現をデータベースにより検証する方法を提唱しています。概念表現は通常トップダウンに作成されますが、その有効性を定量的に評価することは困難です。このような場合、データベースに実際その知識を適用することで、構成した概念表現が矛盾をどの程度含んでいるかどうかのチェックすることができます。本研究では、非常にprimitiveな手法を提案しました。

Tsumoto, S. Validation of Concept Representation from Data. Proceedings of IMIA WG6 Conference, 1999. (PDF file)


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作成者: 津本周作

Last Update: Oct.1, 2003