島根大学医学部整形外科学教室
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トップページ教授室より > ご挨拶(2003年7月)
教授室より
ご挨拶(2003年7月)
島根大学医学部整形外科学
教授 内尾祐司
このたび、平成14年6月、第二代教授の越智光夫先生の後任として、島根医科大学(現島根大学医学部)整形外科学教室を担当させていただくことになりました内尾祐司と申します。

廣谷速人名誉教授、越智光夫前教授が築いてこられた本教室をさらに発展すべく精進して参る所存でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。

今日、長寿社会の到来と共に、いかにして生活の質(quality of life: QOL)を高めた充実した人生をおくることができるかどうか、という課題の重要性が叫ばれています。手足や体幹などの運動機能が損なわれますと日々の生活では運動に多くの不自由さが生じるようになりQOLは低下することになります。

整形外科(学)の使命は損なわれた運動機能を回復・改善させ、日々の生活が快適で充実したものになるための医学・医療を提供することにあると考えます。これまで多くの先達の努力によって、整形外科学は進歩・発展してきました。

その対象は年齢においては小児から高齢者まで幅広く、部位では手足、脊椎、脊髄、末梢神経、関節などに及び、疾患では骨折などの外傷、先天性疾患、変形、炎症、腫瘍、加齢変性疾患など多岐にわたっています。

また、スポーツ医学、関節リウマチ、骨粗鬆症、リハビリテーションも整形外科の重要な分野であります。世界保健機構WHOは2000年から2010年までの期間を『The Bone and Joint Decade 運動器の10年』として世界的な運動を展開しています。

日本整形外科学会もこの運動と連携して様々な取り組みを行っています。社会的認識の高まりと共に、整形外科が扱う運動器の重要性はますます高くなるものと考えます。

とくに、島根県ではすでに4人に1人が65歳以上の方であり、20年後には3人に1人となるといわれています。日本全体で考えますと現在65歳以上の方は現在5人に1人ですが20年後には4人に1人と推計されています。

その意味で日本の20年後の高齢化社会のモデルが今の島根県にあるといえます。従って、ここ島根の地で高齢者の方々が抱える運動器における疾患や医療での問題に直面し、これらを克服していくことは20年後の日本の整形外科医療を考える上で重要なことであると考えております。

一方、成長期における小児に生じる様々の整形外科的疾患や外傷、社会を支えている働き盛りの青壮年に生じる運動器疾患、外傷についてもすべて解決されたわけではありません。

これらの方々に対して、できるだけ侵襲が少なく、かつ早期に社会復帰ができる有効な治療法の確立もまた私たちがたゆまず努力しなければならない課題であります。

さらに、昨今の経済事情によって医療経済的観点からの医学・医療の見直しが迫られております。ともすればこれらを強調するあまり、医療の本質である患者様中心の医療が軽視されかねません。

私に課せられた使命のひとつは人間性が豊かで思いやりがあり、人類の福祉に貢献できるような医学・医療を拓くことのできる医療人を育成することにあると考えます。そのためにはいかなる努力も惜しまぬ決意でございます。

激動する社会にあっても、いつまでも変わらぬ温かい心を持ち、病める人々へ常に最善・最良の医学・医療を提供することによって、地域社会に貢献したいと考えております。今後とも皆様のご支援、ご鞭撻を賜りますよう、こころよりお願い申しあげます。

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