島根大学医学部整形外科学教室
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教授室より
平成23年 年頭所感
島根大学医学部整形外科学
教授 内尾祐司
 新年、明けましておめでとうございます。平成23年の新春を迎え、皆様にお慶びを申し上げますとともに、年頭にあたりご挨拶申し上げます。

 平成23年となり私が島根大学医学部整形外科学教室を主宰させていただくこととなって8年が過ぎました。ここまで何とか来ることができましたのも、多くの人々のご支援・ご指導の賜物と存じ、改めて皆様に心より御礼申し上げます。

 昨年は地域での医療崩壊がさらに加速し、当教室にとりましても大変厳しい年でした。しかし、その中でも少しずつ光明のみえる出来事もありました。第83回日本整形外科学会学術総会での優秀演題賞受賞や骨ネジの全国メディアでの紹介など、当教室の仕事が少しずつ評価されつつあることを実感し、大変嬉しく思いました。今年もまた、さらに精進して行く決意を新たにしたところでございます。

 さて、就任以来、"国際的視野に立った豊かな教養と倫理観を備え、かつ、科学的探求心に富む人材の育成"と"医学の向上を目的として教育研究および医療を行うとともに人類の福祉に貢献する"ことを、教室の理念として、教育・診療・研究に取り組んできました。このたびは、今年の抱負を述べることによって、私たちの進むべき方向を今一度明確にしたいと思います。
 教育・診療面では、整形外科専門医を目指す研修医・若手医師に対して、整形外科全般の教育を不断なく行うことは無論のこと、今後も大学病院としての高度専門性を高めるための人材育成を行っていきます。これまで整形外科のsubspecialtyである、脊椎・脊髄外科、肩関節外科、肘・手の外科、骨軟部腫瘍外科、股・膝関節外科、足の外科等の分野を専門とする指導者を育成するために、国内を問わず、国外にも研修の機会を求め、最新の知識の習得と技術の研鑽を図ってきました。その指導者たちは少しずつですが力を付け、より専門的かつ高度な医療を展開することが可能となってきました。そして今、それぞれの分野を究めようとする若い専門医が新たに彼らに続こうとしています。今年も彼らの研鑽のための支援・助力は惜しむことなく、人材育成に力を注いでいきます。また、院内・病院間でのスタッフによる教育にとどまらず、これまで国内外の各分野の専門家を講師として島根にお招きして最新の知識を学ぶ機会を作ってきましたが、今後もこれを継続・充実させていきます。「十年樹木百年樹人」(管子)の言葉通り、人材育成には長い年月が必要ですが、人材こそが私たち教室の唯一無二の宝であり、これを磨き上げなくてはなりません。

 研究面では、臨床医学・医療での問題点を克服して臨床にフィードバックする研究を行うというスタンスは変わりませんが、異分野の研究機関との協力によって新たな医学・医療を今後も拓いていきます。また、研究分野は臨床医学に留まらず、地域保健にも拡げ、小児や若年者、高齢者の運動器疾患・障害に対する予防にも積極的に取り組んで行きます。

 以上のような取り組みを通して、地域の方々に大学病院としての専門性の高い医療を提供するだけでなく、日本ばかりか世界に発信できる医学・医療を拓くことで社会に貢献していきます。当教室が組織として拡大していくことに目標があるのではありません。この島根で必要とされる医学・医療を明確化し、それを解決する方法を提供し、社会に貢献することが私たちの使命であると考えます。そして、この島根でなくてはならない存在となる、そのような組織を目指すことが私たちの目標です。

『随処作主 立処皆真』(臨済義玄)

 自らの使命を認識し、他に惑わされることなく自らの役割を生ききることが混迷の時代の今、必要です。今年も少しずつですが着実に前進して参りたいと思います。
 どうか今後とも、皆様の温かいご支援とご指導をお願い申し上げます。
 最後になりましが、皆様にとりまして本年も幸せ多き年でありますよう心より祈りまして、念頭の挨拶とさせていただきます。

平成23年1月5日
内尾祐司

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