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浜田医療センターは島根県西部の中心に位置する浜田市にあります．当院は大日本帝国陸軍の歩兵第21連隊が広島から浜田に転営した明治31年に浜田衛戍病院として創設され，以来120年以上の歴史がある病院です．戦後は国立病院となり長らく衛戍地（浜田高校の近く）にありましたが，平成21年11月に現在のJR浜田駅隣に新築移転しました．駅とは屋内通路で直結しており，雨に濡れずに院内に入ることができます．
当院は3次救急を担う救命センターを併設する島根県西部の急性期を担う中核病院です．当院の特徴として，急性期の病棟のほかに，地域包括ケア病棟，回復期リハビリテーション病棟があり，急性期からリハビリテーション，退院時支援まで一貫とした医療を提供しています．整形外科は専門医2名，後期研修医3名の計5名で診療を行っています．年間手術件数は約620件で，多くは骨折などの外傷ですが，脊椎，人工関節などの変性疾患も数多く手術を行っています．脊椎手術は100件以上で，膝，股関節の人工関節は約70件行っています．外傷はほとんどの手術を後期研修医が執刀し，整形外科外傷の三種の神器と言われる，転子部骨折のγネイル，大腿骨頚部骨折の人工骨頭置換術，橈骨遠位端骨折のプレート固定は浜田で習得できます．治療のモットーは浜田で治療を完結させること，慣習や常識に捕らわれずパラダイムシフトを意識して医療を行うこととしています．
浜田市の高齢化率は35％の超高齢社会で，90歳以上の超高齢者の骨折が増加しています．当科で特に力を入れているのが大腿骨近位部骨折と骨粗鬆症性椎体骨折です．大腿骨近位部骨折は年間150例近くありますが，可及的早期の手術を行っており待機日数は2日以内です．当日や休日にも手術が可能で，おそらく日本で一番早く手術が行える病院と思います．椎体骨折も臥床安静は極力避け，手術介入で早期離床を図っています．
当院の医師数は約70人で，中でも毎年初期研修医が10人以上在籍し，病院を明るく活気あるものにしています．各科の垣根が低く他科の医師に相談しやすい雰囲気があり，重症患者は多職種が連携してチームで診療できるので，全身管理の苦手な整形外科医師が一人で抱え込むことはありません．看護師をはじめとした医療スタッフは献身的で，医師の労働環境は大変良いと思います．救急で引いた尿路感染や誤嚥性肺炎を整形外科で診るというようなブラックなことはありません．
浜田には都会的なものは何もありませんが，のどぐろ，イカなどの海の幸やブランド豚などの美食も楽しめます．コンビニエンスストアはたくさんあり，1時間半でカープのマツダスタジアムへ行けるし，東京にも空路で浜田から2時間で行けます．田舎の病院ですが，興味がある方はぜひ，浜田に来てください．
浜田医療センターホームページ
若手医師で人工骨頭置換術を行っているところ（術者 女性医師）
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