教授挨拶
皆様こんにちは。私どものホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。本学の臨床検査医学講座は1991年に開設され、今年は35年目にあたります。私は2019年より検査部長として検査部運営に携わり、2026年4月、講座の教授に着任しました。
臨床検査科は検査部・病理部・輸血部と連携して業務に取り組んでいます。人間ドック(共済および医師会・歯科医師会ドック)は福利厚生や地域医療に貢献しています。また、委受託検査(遺伝子・小児マス)は高度医療の要として機能しています。検査は診療科横断的で幅広く、迅速性、精確性、専門性が求められます。医療が多様化・複雑化する中で、優秀な臨床検査技師や専門医の需要が高まっています。
臨床検査は基本領域学会・研修プログラムの19領域の1つに位置付けられ、歴史ある学問でありながら、専門医は非常に希少です。日本臨床検査医学会の専門医数は全国に500人弱、県内には私を含めて2人です。すなわち、臨床検査専門医の育成が必須かつ急務です。島根大学は2017年に研修プログラムを登録し、2025年度にようやく1名の採用が実現し、2026年度は2名を採用しました。専門研修は原則3年間とし、研修範囲は総論と各論6領域すべてを網羅します。研修者の希望に応じて、研修順序や研修期間を柔軟に調整できることや、途中から大学院進学を並行して目指せるような特徴あるプログラムになっています。検査医学の魅力を発信しながら、学生教育や研究指導を通じて、人材育成と検査領域の発展に貢献したいと考えています。
当講座には現在助教が1名ですが、2026年8月現在、大学院生6名(留学生4名)が在籍しています。健康長寿をテーマとして、多角的に研究を行っています。腎臓は寿命と密接に関係する臓器です。慢性腎臓病(CKD)では心血管病リスク、骨折リスク、そして死亡リスクが上昇しています。ミネラル代謝、エネルギー代謝に異常をきたし、貧血や骨強度の低下、血管の石灰化、筋萎縮、心不全をきたします。その機序として、尿細管障害に伴って生じる慢性炎症が中心的な役割を果たしていると考えられています。私どもは、これら病態の解明、新規治療や検査法の確立を目指して進めたいと思います。
本院の理念である「地域医療と先進医療の調和」の持続的体現を目指し、検査部・臨床検査科の透明性の高い運営と安全管理に努めて参ります。今後ともご指導とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
臨床検査医学講座
教授 矢野 彰三