公開講座名 出雲で生きる人々の健康観を掘り起こす
実施責任者 佐 藤 和 子 (臨床看護学)
実施協力者 吉 田 貞 男 (出雲市慶人会会長)
渡 部 幸 子 (出雲市同和・人権教育推進協議会会長)
実  施  内  容
日時:平成18年2月27日(月) 10:00〜12:30
場所:出雲市朝山コミュニティセンター
参加者:80名(朝山地区,王院山を中心に広がる中間山地に住む50歳代〜86歳の方)

講演の内容は,『今ここに生きる』をテーマに,今を生きる,呆けても愛しき我が人生を痴呆症で病むことと向きあうことで自分が生きてきた人生悪くない。「心を開いて自分を語って」「笑顔を見せて,心を開いて」のビデオ及びスライドを使って講演した。さらに参加者には,講演者のレジメと当事者(痴呆・認知症)手記,家族の手記,痴呆・認知症偏見形成の構造のモデル図を掲載された冊子を配布した。
講演終了後,調査を行い,メッセージ交流コーナーにおいて,アンケート調査は記載しなくても良いことを説明した。用紙は,自記式自由記載法で,1内容1項目として意味の類似性から分類し,意味が飽和するまで行った。
参加者は,講演に対して「良い講演でした」と回答した方は63名で,講演後の自由記載から99の項目が得られ,【1.励まされた】,【2.元気が出た】,【3.役に立てたい】,【4.自分の人生を見つめたか】,【5.どうなるかあいまい】という5カテゴリーを得られた。
4番目のカテゴリーでは,【講演を聞き,自分の人生を引き受ける気持ちになった時,周囲も家族もまた心を開いてくれる姿を見たように思います。】【私は永遠に老いまじと,心を強く受け止めて85歳を迎えましたが,日増しに老化現象が来ていますが,生き行ききることができます。】【残りの人生を楽しく過ごしたいと思います。】【今日の話を聞いて,それぞれが「自分の人生愛しきものであった」と思って過したか,反省させられました。】などで内省的自己を認識した内容と考えた。5番目のカテゴリーは【明日は行く道(病・痴呆)今日の話のような生き方出来るかな,おぼえているのか素直に生きたい】一件曖昧だが,今後どうなるのか分からないことを認識して,ありのままの行き方をうけいれていると考えている。
本プロジェクトの目的は,人の生と死は自然そのもので,春夏秋冬があるようにそれぞれが大切な存在であることを,歳と智慧を重ねながら地域で生活している人々と共に考え,今の自分を振り返りすることをねらいとした。上記のことから目的はえられたかと思われる。
今回のプロジェクトでは個人情報の問題もあり,倫理委員会に通す時間が無く健康関連QOLの調査は断念した。
備  考 プログラム 写真等