当院放射線科では、この度GE Healthcare Japan社の最新CT装置の稼働を開始しました。本機にはAI（人工知能）技術が搭載されており、国内で2台目、西日本では初の導入となります（2023年11月末現在）。
 

　AIは、カメラと画像処理機能に搭載されています。AIカメラは、患者さんの位置を自動認識し、体格や撮影範囲に合わせて撮影条件を自動設定するため、患者さんをお待たせすることなく撮影を開始できます。また、画像処理においては、低線量で撮影した低画質の画像をAIの深層学習機能を用いて高画質の画像に再構成します。低線量での撮影で済むため、患者さんの被ばく量を抑えることが可能です。

 

　画像作成技術については、それ以外にも性能が大いに向上し、診断がより容易になりました。例えば、ある物質にX線照射したときの程度の差からどのような物質かを解析する「高精度Dual energy解析」によって、造影剤の成分を強調した画像やコレステロール結石を目立たせる画像が作成可能となりました。また、「高性能ガーネット検出器」を用いて、従来の2.5倍の高解像度の画像データを得ることができ、より詳細な画像作成が可能となりました。

 

　さらに、患者さんに少しでもリラックスして検査を受けていただけるよう、部屋の天井には癒し効果のある疑似天窓を設置しています。

 

　当科では、患者さんの負担を減らしながらよりよい画像診断を提供できるよう、スタッフ一同取り組んでまいります。

 

 

※本機については、2023年11月30日付山陰中央新報「島根の医療最前線Report」でも紹介されました。

 

 

　
【お問い合わせ】放射線科（外来）　TEL:0853-20-2392