行動経済学を医学に生かす「出雲感覚・行動経済実験室」が完成しました

公開日 2020年09月23日

 人間の行動と感覚や意識決定を研究し、医学や治療に生かす研究拠点として島根大学出雲キャンパス第二研究棟の1階に「出雲感覚・行動経済実験室 Izumo Sensory and Behavioral Economics Lab
( ISaBEL )」が完成しました。
 行動経済学(Behavioral economics)とは、経済学の数学モデルに心理学的に観察された事実を取り入れていく研究手法で、買い物やギャンブル、投資といった日常生活における身近な経済行動について心理学を交えて分析するリチャード・セイラー教授(シカゴ大学)が2017年にノーベル経済学賞を受賞するなど、注目される学術分野です。
 新設したラボでは、学生、学外者等を対象に、食品・食味の実験や購入・購買やリスクに関する意思決定の実験等を行う予定です。食品・食味の実験を行うためのキッチン設備、また、タブレットなどのICT機器を整備しており、食品・食味の実験および購入・購買の意思決定やリスクに関する意思決定に至るプロセスなどを詳細にデータ化します。
 島根大学地域包括ケア教育研究センターでは、医学と社会科学の融合による教育と研究を進めています。赤井研樹講師を中心に、社会科学的観点から、人々の行動と感覚を探る研究拠点として当実験室を開設しました。官能評価、心理・行動実験、経済実験を併せて実施可能な複合型の実験室として日本で初となります。
 今後は、学内はもとより学外の企業・研究機関とともに研究や教育を行う施設として利用を開始します。
 また、学内ではオープンな実験室として利用を促進する予定ですので、お気軽にお問い合わせください。
 

出雲感覚_センター長_01
 左から 地域包括ケア教育研究センター 赤井 研樹 講師、同センター長 並河 徹 教授

出雲感覚_実験室の様子_02
 実験室の様子

 

お問い合わせ

地域包括ケア教育研究センター

https://www.cohre.shimane-u.ac.jp/