【ニュースリリース】島根大学発の創薬シーズがBlockbuster TOKYOに採用

公開日 2021年10月14日

 従来、治療困難な疾患に対し新たな治療を提供する新薬は創薬研究によって生み出されます。しかしながら、新薬開発は非常に難しく成功確率は2万5千分の1と言われており、様々な専門家の支援が必要になります。今回、島根大学医学部免疫精神神経学共同研究講座&精神医学講座の合同研究チームによって解明された『ビリルビン脳症によって引き起こされる認知機能障害の分子メカニズム』を基に東京都が主催する創薬支援プログラムBlockbuster Tokyoのサポートを受け創薬研究に挑みます。

 重度のビリルビン脳症は脳性マヒや難聴を引き起こすことが知られています。近年、軽度のビリルビン脳症でも脳神経に悪影響を与え統合失調症や注意欠陥多動症(ADHD)のリスクになることが報告されています。しかしながら軽度ビリルビン脳症に由来する精神疾患は治療法が確立していません。近年、島根大学医学部免疫精神神経学共同研究講座と精神医学講座の合同研究チームは軽度ビリルビン脳症の基礎研究を進め認知機能障害が起こるメカニズムの一端を解明しました(Miura et al. 2021)。解明されたメカニズムを基礎とすることで新薬が開発出来る可能性がありますが、資金的、人的コストが非常にかかるため開発が困難になっていました。今回、東京都が主催する創薬支援プログラムBlockbuster Tokyoに選抜されたため、この新薬の研究開発に挑みます。

*Miura et al. Normalizing hyperactivity of the Gunn rat with bilirubin-induced neurological disorders via ketanserin. Pediatric research (Nature Publishing Group) https://www.nature.com/articles/s41390-021-01446-1

詳細はこちら
https://www.digitalservice.metro.tokyo.lg.jp/news/2021/202110_004.html
https://blockbuster.tokyo/topics/topics-305/
https://blockbuster.tokyo/participants/

◆Blockbuster Tokyo(https://blockbuster.tokyo/
東京都が主催する、創薬・医療系ベンチャー育成支援プログラム。選抜された創薬・医療系ベンチャー(大学も含む)の抱える課題に対して、様々な支援提供するプログラム。

お問い合わせ
島根大学医学部 免疫精神神経学共同研究講座 特任教授 大西 新 (おおにし あらた) 
電話:0853-20-2262 Fax:0853-20-2260
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