病態生化学が作成した「AntibodyTiters」(ワクチン接種者後の抗体価の推移などを可視化するR言語パッケージ)がCRAN で公開

公開日 2021年10月08日

 医学科3年生 水本裕毅さん(研究室配属)、生化学講座病態生化学分野 助教 加藤太陽および教授 浦野健が作成した、ワクチン接種者後の抗体価の推移などを可視化するR言語パッケージ「AntibodyTiters」が、令和3年9月30日 CRAN 上で公開されました。
https://cran.r-project.org/web/packages/AntibodyTiters/index.html

 

 R言語パッケージ「AntibodyTiters」はプログラミング言語Rが動く環境であれば、WindowsでもMacでも気軽にインストールして利用することができます。接種前、1回目と2回目のワクチン接種後3週間の3点は離散的に、それ以降は連続的な時間スケールでプロットすることで、2回目接種日からの推移を接種者ごとに、あるいは接種者をまとめて可視化できるパッケージです。実務的な集計用の空のエクセル書類も作りますので、それに数値を入れれば、下図のようにプロットできます。

*添付図の数値は自動的に作成した模擬データであり、実際の観測に基づくものではありません。

  

 現在執筆中の新型コロナウイルスワクチン接種後の抗体価の推移をまとめた論文では、このパッケージを用いた解析結果を図として使用する予定です。

 世界中のプログラマーが自由に改変して利用できる状態で公開しているため、さらに使い勝手の良いプログラムになっていくことが期待されます。


 

用語説明:

Rのパッケージ:プログラミング言語Rはパッケージをインストールすることで、機能を拡張することが出来る仕組みになっています。世界各国の現場の研究者などオープンソース開発者が独自に開発して公開しています。
 

CRAN(シーランやクランと発音):
The Comprehensive R Archive Network(包括的Rアーカイブネットワーク)の略称で Rに関するコードとドキュメントを配布している公式なサーバー群です。CRANに登録されているパッケージは、2021/10/03時点で18,307あります。
https://cran.r-project.org/
 

◆お問い合わせ

生化学講座病態生化学分野

TEL:0853-20-2127