公開日 2023年09月22日
8月5日、島根大学出雲キャンパスにて医学部オープンキャンパスが開催されました。医学科151名、看護学科108名がそれぞれの教室に分かれて参加しました。
医学科では、初めに鬼形医学部長より、尊敬の対象となる人の一例として一緒に働きたいと思えるような人を挙げ、それを通じて受験勉強を乗り越えた先に何があるかを考えることを促すようなお話を頂きました。
次に椎名病院長より、大学の在り方についてのお話がなされました。さらに大学附属病院は大学のもつ教育機関的意義に加えて、実践的な意義もあるとのことで、島根県の地域医療と即して先進医療を調和させていくような病院の取り組みの紹介がありました。
次に、研修医の先生方のお話がありました。石井先生は島根県で医療を学ぶことの意義を、総合診療と外傷センターの2点でお話ししてくださいました。米澤先生はご自身の受験時・入学後の体験談を、当時のありのままの感情を交えて伝えることで、医師を目指す受験生を励ましてくださいました。
その後、内尾医学科長から出雲の神話に由来した大学建学の理念・精神や、6年間のカリキュラムの説明、入試方法とアドミッション・ポリシーの説明が行われました。
それから、4人の先生方による模擬授業や医学研究紹介が行われました。
初めに医学英語教育講座教授・岩田先生による、実際の医学科1年生が受ける「医学基礎英語Ⅰ」の教材を用いた模擬授業が行われました。15分という短い時間の中でしたが、実際に行われている授業の流れと同じように語彙の確認・発音練習、診療会話のロールプレイングが行われました。
次に、免疫学講座教授・原田先生による、免疫の基礎的な知識についてのお話と研究紹介がありました。
さらに、地域医療教育学講座教授・長尾先生による、X線を用いた肺の異常を見つけるための画像診断の講義が行われました。こちらも実際の授業で行われているように、スクリーンに映し出されたQRコードを用いたクイズ形式で講義が進められました。普段の授業では「スマートフォンを出してください」とあまり言われないどころか、校内使用禁止である場合がほとんどだからでしょうか。長尾先生のそのお言葉に高校生の皆さんは少し戸惑った様子でしたが、それでも積極的にスマートフォンを用いた画像診断クイズに参加する様子から、少しでも大学のデジタルデバイスを積極的に用いた講義を体感していただけたのではないでしょうか。
最後は内科学講座内科学第二教授・石原先生による、腸についての小講義を踏まえた腸内細菌とその研究のお話や、最近注目を浴びているリーキーガットと呼ばれる腸の透過性が正常時より大きくなる現象、それにより起こる様々な病気についてのお話がなされました。
研修医からのメッセージ
長尾先生による模擬授業
看護学科でのオープンキャンパスも鬼形医学部長の挨拶で開幕しました。医学部長はプロフェショナリズムの話を通して、「医療人としての心構えとして、人間性の豊かな人であること。看護師は患者さんの健康を預かる人です。まずは自分自身が健康であることを大切に。」と参加者へエールを送りました。
次に椎名浩昭附属病院長が『これからの医学部』として、島根大学医学部の使命を説明、「幅広い知識を得ることが大切。そして人の幸せのために尽くす『利他行』を積む。患者さんの視点に立った医療を提供することが地域医療の発展につながっていく。」と話しました。
続いて津本優子看護学科長から「求める学生像(アドミッションポリシー)」の概要説明があり、「高度な医療に対応するために生涯学び続け、答えの出ない問いにも立ち向かえる人。他者に関心を持ち、お互いに支え合え合うことができる人。看護職には、今、目の前にいる患者さんが何を考えているかを推し量り、主体的に患者さんに関わっていく姿勢が求められる。」と話すと、参加者は熱心にメモをとっていました。
その後、地域・老年看護学講座の原祥子教授から研究ミニレクチャーがありました。「看護研究は患者さんの生活の質の向上を目指し,看護学は人々の健康生活の実践の科学。ぜひ研究にも興味をもってほしい。」と話しました。
第2部は演習室に移動して体験実習を行いました。看護学科4年生4名がBLS(一次救命)を指導し、参加者はグループに分かれてシミュレータを使い、心肺蘇生の手順とバックバルブマスクの使用法を体験しました。
このほか、『キャンパスツアー』では、授業の時間割やサークル活動、アルバイトなど「リアルな大学生活」を、在学生が作成した動画で見ていただきました。質問コーナーもあり、リラックスした楽しい雰囲気で、看護学科をより深く知っていただく機会となりました。
看護学科概要説明の様子
心肺蘇生の手順とバックバルブマスクの使用法の体験
暑い中、全国から沢山の方々にお越しいただき、心より感謝いたします。ご参加いただき誠にありがとうございました。
(医学部学生広報サポーター 取材)