透析を減らす未来へ― IKRAが進める先進的腎疾患研究

公開日 2026年02月13日

 腎臓病は糖尿病と深く関係しており、特に糖尿病性腎症は慢性腎臓病(CKD)の主な原因とされています。CKDが進行すると腎不全に至り、透析や腎移植が必要になる場合があるため、早い段階から糖尿病やCKDの進行を抑える治療が重要です。

 島根県では、2019年以降、糖尿病が重症化する可能性がある患者さんを中心に、糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬を積極的に使用し、その後、心不全やCKDの患者さんにも処方を広げてきました。さらに、2型糖尿病を伴うCKDに有効な薬剤の導入や、糖尿病の有無を問わずCKDの進行を抑えるための治療を、より積極的に行ってきました。また、末期腎不全に至った患者さんへの腎移植も、2025年11月までに15例実施されています。

 これらの取り組みにより、2019年をピークに増え続けていた透析患者数は近年減少に転じています。全国と比べても、島根県では科学的根拠に基づく治療が先進的に行われていることが示されました。

 統合腎疾患制御研究・開発センター(IKRA)では、腎疾患制御に関わる基礎研究・臨床研究に加え、今回のような大規模データベース解析も積極的に推進しています。今後も、島根県のみならず世界の腎疾患制御に貢献する研究を続けてまいります。

 

図1_透析数推移

図1:島根県では2024年末は2019年以降で最も透析症例数が減少

図2_相関図

図2:エビデンスを有するSGLT阻害薬の処方増加割合と最近の透析症例数の減少は相関する

 

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【お問い合わせ】統合腎疾患制御研究・開発センター(内科学第一)TEL:0853-20-2183