生命科学(生物学)

研究テーマ

 間葉系幹細胞は骨髄を始めとする体内の様々な組織に存在し、骨・軟骨・脂肪などへの分化能を持つとされています。しかし、体内でどのような形状で存在し、どのようにふるまうのかはこれまでほとんど明らかにされていません。私達の研究室では、マウス・ヒト骨髄から高純度な間葉系幹細胞を分離する技術を確立しました。また得られた高純度幹細胞に特異的に発現している遺伝子群の網羅的解析を行い、幹細胞の未分化性維持に関わる特異的な機能分子を同定し、その発現調節を利用して蛍光タンパクを発現させMSCを特異的に可視化するレポーター遺伝子導入動物を作成するなど、間葉系幹細胞の成体内での機能や動態を明らかにするために多方面からのアプローチを行なっています。また臨床教室と連携し、高純度間葉系幹細胞による骨・軟骨形成不全患者への細胞治療を行うなど、基礎的な研究基盤を臨床に応用すべく、世界に通用する高レベルのトランスレーショナルリサーチを目指しています。

内 容

 1) ヒト・マウス間葉系幹細胞の分離と遺伝子解析
 2) 未分化性維持の分子機構解明
 3) 細胞運命をトレースするレポーター遺伝子導入動物作製とその解析
 4) 免疫・炎症反応における間葉系細胞とその子孫細胞の関与

関連リンク

日本サイトメトリー学会 http://www.cytometry.jp/
日本再生医療学会 http://www.asas.or.jp/jsrm
日本炎症・再生学会