
今ちょうど、桜が満開です、こちら出雲も。また新年度を迎えました、早いですね1年が。私はもう10年目になります、山陰に来て。あと10年余りあります。
さて、ご挨拶といっても、堅苦しい話ではなく、精神医学はやっぱり面白いし、精神医療の国民的ニーズは高まる一方ですので、是非とも精神科を選択してくれる先生が沢山入局してくれないかなあ、一緒に臨床や研究をしたいなあ、といったところが本音です。
ところで精神科クリニックの数は全国的に鰻登りです。聴くところに寄れば5000に達するらしく、さすれば1万3千人ぐらいの精神科医の3人に1人以上ですね。勤め帰りのサラリーマンが、ちょっとクリニックに立ち寄って、不眠薬や抗うつ薬をもらって帰って行く、そんな時代のようです。島根県もこの9年間に12カ所のクリニックが誕生しました。
一方では合計30万床を超える全国の精神科病院のスタッフが患者さんたちの社会復帰に必死で頑張っておられます。人口の高齢化もあってか、総合病院精神科の役割、精神障害を有する患者さんががんに罹患されるとか、身体疾患で内科に入院中の患者さんがうつ病を発症するとかへの対処、いわゆるリエゾン精神医学の重要性も増加していますよ、やはり。精神科医は身体も診れないといけません、というのは、身体が安定しないと、精神もやっぱり不安定なままですからねえ。
このような精神医療の発展を支えるには、精神医学の進歩が必要で、そのバックグラウンドが脳科学であります。近年の脳科学の進歩はめざましく、一昨年でしたか、出雲で日本脳科学会を主催させていただきました際には、教室スタッフ一同が強烈な刺激を受けました。そんな経験もあり、医局の先生達には国内外の学会への参加を、自由に、そして、たとえ発表せずとも、経費は研究費で捻出し、最先端の勉学ができる環境を構築できてます。これも教室の売りの一つですね。臨床の力の上達には学会などからの知識の習得も、大変大事ですからね。
最後に、私の最大の役割は、臨床医の育成です。神の国出雲で、一緒にがんばりませんか?出雲発の独創的な精神医療を世界に発信したいと、抱いてます、そんな夢を、いつも。
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