専攻医の山内真喜夫先生を筆頭著者とする論文『Vortioxetine can be used
safely to treat depression after implantable
cardioverter defibrillator implantation for
congenital long QT syndrome: A case report』が
Neuropsychopharmacology Reports に掲載されました。
<本論文の概要>
本論文は先天性QT延長症候群に対する植込み型除細動器(Implantable cardioverter
defibrillator: ICD)導入後のうつ病に対して、ボルチオキセチンがQT間隔を顕著に延長させることなく安全に使用できた症例報告です。ICD植込み後はうつ病の発症リスクが高まることが知られています。ICDの対象疾患が先天性QT延長症候群の場合、一部の抗うつ薬はQT延長のリスクが示唆されているため、抗うつ薬の選択には慎重を要します。本症例からは、ボルチオキセチンは治療選択肢の1つとなることが示唆されました。今後はボルチオキセチンのQT間隔への影響について、更なる安全性の確認が必要と考えられます。
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