かかりつけ歯科医院における口腔癌の簡易検診システム

公開日 2009年06月09日

(平成21年6月9日:報道発表)

歯科口腔外科 石橋 浩晃

 歯科口腔外科では、地域の歯科医院と連携したお口の病気の検診に取り組んでいます。なかなか治らないお口の異変に気づいたら、まずお近くの歯科医院を受診してください。歯科医院の先生が病変部から細胞を採取します。これは柔らかい綿棒で病変部をこするだけなので痛みはありません。採取した細胞はすぐに島根難病研究所に送られて特殊な処理を行った後、翌日には歯科口腔外科に届きます。歯科口腔外科には日本では数少ないお口の細胞の診断ができる専門家が2名います。すぐに患者さんの細胞をダブルチェックで診断し、その結果や最も有効な治療法を考えて、歯科医院に報告します。これで患者さんはお近くの歯科医院に通うだけで、大学と同じ診察と治療をうけることができるわけです。もちろん大学での治療が必要な病気であれば、そのまま大学での専門的治療を開始することもあります。歯科医院との連携ができていますので、スムーズに治療を開始できます。この検査法は全国でも非常に珍しく、地域の報道番組でも広く取り上げられました。私たち歯科口腔外科はこのシステムを全国に発信し、日本中の患者さんがお口の健康について安心できる体制をつくろうと頑張っています。