公開日 2023年11月17日
乳がんは、今や全世界で男女合わせて発生するがんの第一位で、日本人女性の9人に1人が罹患する、近年増加しているがんです。乳がんは、働き盛り・子育て世代でもある40 代から罹患率が急上昇し、50~65 歳にピークを迎えるという特徴があり、早期発見と治療が大変重要です。
乳がんの診療には、多職種、多部門が関わるという特徴があります。例えば、遺伝性乳がんについては臨床遺伝診療部や婦人科、乳房再建は形成外科、妊孕性温存は婦人科、その他にも看護部、薬剤部、放射線科など、実に多くの診療部門が関わっています。
こういった乳がん治療の多様性や、集学的治療による進行乳がんへ対応するため、今年4月に当院に山陰初の「乳腺センター」が設立されました。センター長・副センター長を中心に、先端がん治療センター長など多職種、多部門からなるメンバーで構成されています。
センター開設に伴い、当院の乳がん診療医数は昨年から倍増し、より多くの患者さんをよりきめ細やかに診療できるようになりました。また、国際治験への参加も行っており、最先端の治療を提供できる体制も整えています。
センターが稼働してまだ日が浅いですが、各診療部門が連携し患者さんの更なる利便性向上を図るとともに、都道府県がん診療拠点病院・がんゲノム医療連携病院として、島根県における乳がん診療の中心的役割を果たしていく所存です。
【お問い合わせ】外科外来・乳腺センター TEL:0853-20-2384