平成25年度島根県原子力防災訓練に本院が参加

公開日 2013年11月13日

 

 「平成25年度島根県原子力防災訓練」が,11月10日(日)に関係職員の技術の習得,関係機関相互の協力体制の強化,緊急時における迅速かつ的確な医療活動の実施を図ることを目的に,中国電力㈱,島根県放射線技師会,松江赤十字病院,松江市立病院,島根県立中央病院,島根大学医学部附属病院,松江市消防本部,広島大学,島根県等の参加により実施されました。

 主な訓練の内容は,原子力発電所における汚染等患者発生時の初動対応及び通信連絡,汚染等を伴う救急患者の救急車両及び防災ヘリによる搬送,被ばく医療機関における除染等の処置,汚染等患者情報の迅速な伝達及び安定ヨウ素剤調製訓練でした。

 11月10日(日)午前9時00分,本院救命救急センターに,島根原子力発電所から作業員が6名落下,広範囲に放射能汚染があり,骨折の疑いもあると第一報の情報提供がありました。

 仁科救命救急センター長から,総務課総務係に連絡が入り,井川病院長に受入れの可否について確認をした後,放射線部技師長,看護部長に連絡を取り,除染チーム(医師1名,看護師2名,放射線技師2名)を組織しました。

 続いて,午前10時10分,島根原子力発電所から,防災ヘリにより1名の患者を搬送するので,除染・医療処置をお願いしたい旨要請がありました。

 午前10時30分,防災ヘリにより搬送された患者を,高エネルギー診療棟1階の感染処置室において,本院放射線技師が放射能測定を行った後,骨折部位の放射線撮影,医師・看護師が除染と外傷部位の処置を行い,入院となりました。

 訓練終了後には,島根県,本院訓練参加者,島根原子力発電所職員と反省会を行い,養生の方法,受入れから治療までの手順,緊急時に備えた必要物品の保管等について,今後の確認を行いました。本院参加者:救命救急センター 仁科センター長,救命救急センター 永田看護師長,勝部看護師,放射線部 原元副診療放射線技師長,金山診療放射線技師,北診療放射線技師,中国電力㈱参加者:放管員2名,看護師1名,患者役1名

 また,この訓練に併せ,島根県原子力発電所事故による原子力発電所から30km圏内の住民590名による30km圏外(奥出雲町,出雲市,雲南市,安来市)へのバス等による広域避難訓練も行われ,各避難所では,放射線技師による避難住民に対するスクリーニング(被ばく検査)が行われました。 本院参加者:放射線部 大原診療放射線技師

除染・外傷処置を行う本院チーム

除染・外傷処置を行う本院チーム

除染・外傷処置を行う本院チーム