死亡時画像診断(Ai: Autopsy imaging)を開始しました

公開日 2011年07月05日

 当院においては2011年6月新病棟オープン時から、当院入院中にお亡くなりなったすべての患者さんの死因の最終確認および診断の透明性確保のため、専用CT機器によるAiを開始しました。Aiの結果で病理解剖が必要になる場合もありますのでその節はご協力をよろしくお願いします。Aiにより臨床診断レベルの向上、Ai診断技術の向上も期待されます。Aiは専用16列MD-CTで全身を撮影します。撮影時間は2分程度で全体でも20分以内です。霊安室の隣のAiセンターで撮影します。当院の患者さんについては、費用はすべて病院で負担します。ご希望があれば画像をCD等(有償)でお渡しします。このような先進的なAiの実施は日本で初めてです。
 Aiの本来の目的は法医学的な検証にありますが、現在の法医解剖率は2%と極めて低いとされています。したがって、警察等からのAiに対する期待は極めて大きいものがあり、近い将来、法医学的Aiの大幅な検査の増加が見込まれると思います。
 また、医学部学生の解剖実習のため献体頂いたご遺体も全例Ai対象とさせて頂きます。解剖実習とCT画像診断の対比を早期から行うことにより、医学生の画像診断能力が飛躍的に向上することを期待しています。
 このような趣旨をご理解頂き、Aiにご協力のほどよろしくお願いいたします。 

島根大学医学部附属病院長 小林祥泰

  <Aiセンター検査装置>
Ai専用 X線CT装置