公開日 2016年12月20日
島根大学医学部小児科学講座 山口清次特任教授が、ベトナムにおける新生児先天性代謝異常の検査・治療に関する長年の貢献を称えられ、ベトナム政府から「国民健康勲章」を授与されました。
2004年の中国の学会で代謝異常の研究成果を発表した際にベトナム小児科学会会長と縁ができ、以来10年以上にわたり、新生児の代謝疾患を診断して障害の発症や重症化を予防する治療法の啓発活動をベトナムで行ってきました。
【受章にあたり、山口教授のコメント】
身に余る光栄です。12年前に私がベトナム小児科学会に招待されたのを機に島根大学とベトナムの交流が始まり、遺伝性代謝異常の診断を依頼されるようになりました。そして日本ではめったに見られない患者を非常にたくさん診断しました。最近ベトナムで遺伝性稀少疾患への関心が高まり自国で診断するシステムができつつあります。ベトナム小児科学会会長(当時)が私に話した言葉が今でも忘れられません。「ベトナムは戦後も長く戦争が続いた。しかしこの30年以上戦争がなくなった。戦争がないということはこんなにも経済を発展させ、子どもを幸せにできるということを実感している」。
ベトナムでの勲章授与式の様子
勲記を手にした山口教授